「今ここ」ヨガとお茶の共通点
頭の中は「お茶」のことでいっぱい。
著者、森下典子さんの「日日是好日 お茶が教えてくれた15のしあわせ」という本が好きで今までに何度も読んでいる。
この年始も一気に読み、心の中で何度も季節が流れたし何度もお茶に触れた。
もっとその世界に触れていたくて、調べたら続編があること知り早速図書館で借りた。
私がお茶の稽古を体験したのは四年前(4回だけ)
それからずっとヨガとお茶は似てると思っている。
今日は本の世界から抜け出して自転車ですぐの茶室におじゃました。(近所にあるなんて贅沢だ)
門をくぐると木々は寒さの中でじっと静かにあって空気はひんやり気持ちよかった。
茶室には赤い椿と黄色い梅のような花。
椿は「茶花の女王」と読んだ本に出てきたお陰で、どこにでもあるただの椿じゃなくていつもより立派に見える。
掛け軸ははて…
まったく分からない
じーっと見ても分からない
現代は一瞬でものごとを理解しようとする時代
それに慣れすぎてると気づく。
もっとじっくり眺めたり、分からないことを時間をかけて分かろうとしてみたり、すぐに分からなくても何年か経つと気づいたり
そういう〝美しさ〟もいいなぁと思う。
掛け軸の言葉がすぐ分かってしまえば、そこにとどまることはないもんね。
「竹の羊羹です」
と、頼んでいた抹茶と生菓子が奥の部屋からやってきた。
和菓子は地味と思い込んでた若い頃からすると
随分見方が変わった。
一瞬で「あら素敵」と思えたから。
羊羹のあとにいただく綺麗な薄緑のお抹茶。
一口目は苦くて、あとから口の中の羊羹の甘さと混ざって最後にしぶい苦味で締めくくられる。
あぁおいしい。
ただただ一杯のお茶をいただくだけで心のあり方を知れる。
余白が生まれ、その余白をすぐに埋めようとはしない。ふーっと静かな自分の内側と向き合う。
まるでヨガをした気分だ。
帰りの足取りは軽い。
次は春の匂いが増す頃、ここに来よう。