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心臓抜き
すごいタイトル
好き!と思ったらもう一度味わいたい
その欲がなかなか止められない私
大好きな本も
心をガッシャガシャにされる本も
拠り所にする本も
たくさんあるのですが
いっちばん、心に残った本は
二度と読みたくなくて。
でもすごく大好きで。
かわりにその本を書いた作家の他の本を読み漁ろうとして
突き当たったのが『心臓抜き』でした。
これも、二度と読みたくない 笑
どこまでも絶望しかなくて
悲しくて
救いようがなくて
なんだったらグロテスク
読んでてウンザリする
けれど、繊細で美しい文章
大っ嫌いで大っ嫌いなのに大好きな自分が腹立たしい
あれ?私、月島雫かな?
やなやつ!やなやつ!やなやつ!!
まぁ実際バロン派だけどね。
読むのをやめようか、このままグロテスクに付き合おうか
悩んでた時に母に話してみたら
"ボリスヴィアンてあいつ、ドMだと思うわ!"
ってバッサリやられて
私の月島雫がパッカーンした
最後の最後までいやだった
どうしても、ボリスヴィアンは私の心を強く握って
小さくなるまで、すべての血が絞り出されるまで
強く強く握って離さない
そして絶望の中に私を投棄てる
もう、二度と読まないんだから!
でも……
しばらくナンセンス体験してないし
北京の秋をこっそり
ままに隠れて読もうかな、なんて。