ほっかいどう暮らし50 岩見沢市 元祖もつそば
なぜか昔から公園遊具が好きです。とりわけ「タコの滑り台」が好きで、ごくたまに通りすがりの公園にタコの滑り台を見つけると、つい車を停めて写真を撮ったりしています。
地元の公園には、かなり昔からタコの滑り台があるのですが
見た目や機能性(遊び甲斐の多さ)から言って、かなりハイレベルではないかと思っています。(手書きっぽい鉢巻がステキです)
その日の夜、いつものように近所のおじさん達とお酒を飲んでいた時のこと。僕がタコの滑り台の話をすると、岩見沢市出身のコーイチさん(40代後半)が
「あー、俺が子供の頃遊んでいた岩見沢の『あおば公園』にもタコの滑り台があったわ
はぁぁ?タコの滑り台を見に?岩見沢まで?!
やはり飲んだ勢いとは怖いもので、翌日コーイチさんと二人で岩見沢へ。
岩見沢市までは車で約1時間半。途中「うちのお墓寄ってく?」とか「俺の出た高校見に行く?」などと、どーでもいい話を聞きながら到着したのが
あおば公園
しかし公園の前に立ち尽くすコーイチさん。ポツリと
(と言っても、40年も前の記憶ですから)
ちょっとおセンチになっているコーイチさんが気の毒になり
「せっかく岩見沢まで来たんだから、何か美味しいものでも食べて帰ろうよ」
と言うと
「やきとり三船」さんは昭和40年創業の老舗焼き鳥店。焼き鳥メニューは精肉とモツの2種類のみですが、常に空席待ちの名店です。
コーイチさんに言わせると「やきとりは当然美味しい」のですが、「締めに食べる鶏ガラ出汁のかけ蕎麦が絶品」で、常連さんはそれにモツ串を入れて「鶏モツ蕎麦」にして食べるのだとか。
しかし車なのでお酒は飲めないし、開店まで4時間近くあるし、なんといってもその日は定休日でした。
「残念、鶏モツ蕎麦食べたかったなぁ」と言うと
「モツ蕎麦なら旨いところがあるよ」
と連れていってくれたのが
食事処 希林
かなり人気のお店のようで、開店前から人が並んでいました。
こちらのおすすめはなんと言っても『元祖もつそば』。
柔らかく煮込まれた鶏肉と鶏モツがゴロゴロ乗っかっています。
蕎麦は太麺の田舎蕎麦と更科蕎麦から選べるのですが、鶏ガラの出汁との相性がいいとのことで田舎蕎麦を。(ほとんどのお客さんが「もつそば田舎で」って注文してました)
蕎麦は硬めに茹でられていて、けっこう噛みごたえがありますが、蕎麦の香りがしっかりと感じられて濃いめの出汁に合っています。
さすがに「ご当地名物」と言うだけあって、美味しくいただきました。
すっかり満足して車に乗り込んだところで、コーイチさん
「そう言えばこの間テレビで公園の遊具の話してたわ。確か江別の方の公園にタコの滑り台があったような…」
そこで調べてみると江別市野幌にタコの滑り台があるらしい。
少し遠回りになりますが、せっかくなので寄ってみようと野幌の若葉公園(通称タコ公園)へ。
そこで
ジャ〜ン
立派なタコの滑り台。
感激した様子で滑り台を見つめるコーイチさん。
彼とは長い付き合いですが、「やっと酒以外で共感できるものが見つかったか」とちょっと嬉しくなり
「コーイチさん、また今度タコの滑り台を探しに行こうね」と言うと
ああっ!そうですかっ!!
おしまい
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