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お恥ずかしい話ですが、「医師に恋した」私の話。
精神的に参っているとき。
身体がボロボロで手術が必要なとき。
お医者さんにかかりますよね?
これは私が手術を受けたときのお話です。
子供の頃の骨折を放置され(私は被虐待児でした)、ついに生活に支障が出た34歳のとき。
私はついに全身麻酔の大きな手術をすることになりました。
地元では執刀できる医者がおらず、遠くの大病院で手術することになりました。
その執刀医がまた、小柄ではありましたが私にとってはイケメンさんだったんですね。
鳥羽潤さんのようなお顔立ち、小柄だからとナメられないように鍛えたか、整形外科医という体力仕事だから鍛え抜かれたのか、逞しい二の腕。
みごと、私は「転移」してしまいました。
「転移」とは心理学の言葉で、患者が救ってくれるドクターに恋をしてしまう現象です。
私は心理学の本でそんな現象が存在することを知っていましたから、その恋は当時のカウンセラーだけに話していました。
カウンセラーも「賢明な判断」と捉えていてくれました。
心理的な弱り。
肉体的な弱り。
どちらも辛いものです。
それを救ってくれるドクターに好意が湧くのはある意味自然かもしれません。
ただ、それは完治や寛解を伴い薄れていきます。
顔を合わせなければ自然とドキドキしなくなります。
いま、もし、
かかっているお医者さんに恋してしまっている方がいるかもしれませんよね。
でも、恥じないでください。
自然なことですから。
ただ、いつかは薄れていく「転移」であるとを忘れず、こころの何処かにストッパーをかけていてくださいね。
私を長年診ていた精神科医は、久々に私に会った時に涙を流しました。
お医者さんだって人間。
娘のように可愛がっていた患者がどこかへ行ってしまったら淋しいみたい。
手術してくれた執刀医も私の診察が終わったのに、間違えて
「〇〇さーん、△番診察室にお入りくださ…!あ、間違えた!!」
とコールミスしていましたから。
「転移」でも、恋は恋。
いいじゃないですか、人間臭くて。
私は日本の神話が大好きで、古事記をよく読みます。
なぜなら、ギリシャ神話やローマ神話にはない泥臭さ、人間臭さがあるからです。
神様のくせにオトナになってもひきこもり、泣いてわがまま言って、家族を困らせたり…
そんな弟にブチギレた女神様が引きこもりになったり…
それを心配したほかの女神様が裸踊りをしたり(笑)。
なーんだ、神様だってポカするやないかい。
冷静に考えたら逮捕やで〜。
弱っているときはお医者さんが神様に見えるもの。
そんな、一瞬の恋でも、トキメク自分がいたっていいじゃないですか。
ただ、「転移」のドツボにはまらないように、程よく、「信頼している人」には吐き出してみてもいいんじゃないでしょうか?
何事も経験だと今なら私も思えます。
以上、私の恥ずかしくもあり、くすぐったい恋のお話でした。