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読むこと、書くこと。

知り合いに「走る変態」と呼ばれている人がいる。
毎日10キロ以上のランニングし、週末はフルマラソンに参戦、でも月曜には定時に出勤して営業の仕事をしている。
彼女にどうしてそんなに走るの?と聞くと、走っている間はすべてを忘れていられるからだと言われた。なるほど。

別に運動は嫌いではないが「走ること」で「すべてを忘れる」ことはあまりない
となると私にとって「すべてを忘れる」ことができる時間といえば、やはり読んでいる時間、そして書いている時間だ。

いま手元にあるいちばん新しい本はアン・タイラーの「この道の先に、いつもの赤毛」。この週末から読み始め半分くらいまで来た。

久しぶりに訪れるアン・タイラーの世界。ダメで冴えない中年男のこれまで煮え切らない郊外都市の日常生活。特に事件もハプニングも起こらないが、久しぶりのアメリカにどっぷり浸かって癒されている(アメリカ、30年くらい前に一度行っただけの場所なのだが)。

残り半分、今夜一気に読み切っても良いけどそうはしない。今週の通勤とランチ時間にじっくりと付き合わせてもらうために、ちびちびと、その土地でしか買えないお酒でも味わうようにページをめくっている。

ほら、いまが東京の月曜の夜だなんてことはすっかり忘れている。
読むことは、楽しい。


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