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学校教育を変える大きなうねり!「麹町中学校研究発表会」動画視聴レポート(後半)

今回の投稿では、前回レポートした麹町中学校研究発表会の後半の様子について続きを書きたいと思う。

前半の記事はこちら↓

当日WEB配信された動画はこちら↓

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今回は、上の動画の2時間14分頃から行われた「第3部 ディスカッション」の中で出てきた、示唆に富む発言をまとめたいと思う。

なお、このディスカッションで登壇された方々は以下の通りである。

工藤勇一 麹町中学校長(モデレーター)
青砥瑞人 脳科学者・DAncing Einstein代表
川崎康彦 医学博士(神経生理学)
木村泰子 大阪市立大空小学校初代校長
日野公三 明蓮館高等学校理事長兼校長
山本崇雄 新渡戸文化学園英語教諭

この方々から、あるいは会場内から出てきた主な発言は以下のようなものがあった。

「学力」という言葉が一人歩きしすぎ。「学力」とは何だろう?「学力」という言葉を一切使わないで学校や家庭、地域社会で子どもと対峙することで、変わってくるのではないか。
麹町中学校の子どもに対する支援方針は次の3つ①今、君はどんな状態なの?②君はどうしたいの?③先生は何を支援すれば良いの?
安心と安全の違い:安全とは、脳の状態として危険が無いこと。安全な状態が繰り返され、持続されたときにはじめて「安心」が生まれる
麹町中学校は校長室が「怒られる場」ではなく「安らぎの場」「本音で話せる場」になっている
先生が、「俺が教えてやる」ではなく、「子どもに学ぶ」という姿勢を持つことが大事
難しいことだけれど、「子どもを信じて待つ」「ほったかしにしているようでほったらかしでない」が適切。「待つ」というより「自分で選び取らせる」というほうが正しいかもしれない
「今の自分」から「今日のゴール」に向かっていくために、いろいろなやり方・可能性があるよ、と子どもに紹介してあげる。その結果については子ども自身が自分で引き受ける、その覚悟をさせることが大事。
これまでの学校は「先生」が主語でやってきた。これからは「子ども」が主語。
先生も「自分一人ではもう無理」と思ったら「他者(他の先生や保護者)に助けを求められる」ようになることが大事
先生が生徒に対して持たなければならないのは「意図性」ではなく「相互作用性」
「保護者」という言葉はシュレッダーにかけて、「サポーター(自分の子どものまわりの子どもも含めて育てる)」になって欲しい
子どもの「文句」は受け付けない。子どもの「意見」はウェルカム。文句を意見に変えて、未来を作っていく力を育てる。
「A案なの?B案なの?どっちなの?」ではなく、AとBが対話したときに豊かなC案が生まれる。そのプロセスを子どもにも見せる。
世の中、「成功」や「失敗」にとらわれ過ぎてしまっている。葛藤・モヤモヤ・堂々巡り…これらに対峙して考え解決していくプロセスは脳の成長にとってはすごく大事な要素

以上がディスカッションで出てきた主な発言である。

かなり中身の濃いディスカッションだったため、部分的にしか引用できないのは残念だ。しかし、このようなディスカッションが文部科学省の講堂で行われた意味は大きい。

きっと、この研究会は学校教育が変わるおおきなうねりのひとつとなるに違いない。

学校は変わろうとしている。社会も変わろうとしている。我々一人一人(大人も子どもも含めて)の行動がいま問われている。


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