【書評】テーマ型翻訳詩集としての『英詩に迷い込んだ猫たち:猫性と文学』
『英詩に迷い込んだ猫たち:猫性と文学』
著:松本舞・吉中孝志
小鳥遊書房、2022年3月、3,200円+税
本書は英文学者である松本舞・吉中孝志による共著である。タイトルのとおり、英詩(翻訳含む)作品の翻訳と、猫という人の身近にあって、世界中の作家が題材として取り入れてきた生き物について、「猫性」の観点から解説・考察したものである。
「猫性」とは本書では「猫らしさ、猫たるものの特徴、猫の不思議」と定義し、それに基づく十二章立てで構成されている。章頭には英詩の翻訳が各一~