【読書レビュー vol.1】ひゃっか! 今村将吾著
来年は月2冊本を読むことを目標にしているので、こちらについても読んだ内容をアウトプットしていきたいと思います!
本の概要
タイトル:ひゃっか!
著:今村将吾
カテゴリ:高校生の青春ストーリー
オススメ度:3/5
感想
「全国高校生花いけバトル」という生花にパフォーマンス要素を加えた大会という、ちょっと珍しいテーマを描いた作品です。
テーマ自体は珍しいものですが、ストーリーの本筋は超王道で、高校生の一夏の青春を描いています。
スピード感がある展開、読みやすい文章ということで、読む手が止まらず隙間時間に夢中になって読んでしまい、3日ほどで読了してしまいました。
読みやすさ、テーマの目新しさ、という所の観点でいうと、かなりおすすめな本ではあるのですが、評価を中間の3点にしたところには、個人的にそうはならないでしょ!と突っ込みたくなるところがあったからです。
もちろん創作の話であることは理解して読んでいますし、そういうお話が好きなので今回手に取ってみたのですが、自身の経験もあり、心にストンと落ちてこなかったのでこのような評価としています。
以下はその理由について記載します。個人的な趣向な話がメインになりますが、多少のネタバレになる可能性もあるので、まっさらな気持ちで読みたい方は、ご注意ください。
ほぼ初心者が部活動の全国大会を目指す、というよくあるパターンの展開ですが、その練習頻度、向き合い方では絶対にそうはならないだろ、、、ということが気になりました。
主人公が前に進んでいくには、必ず敗者が出てきてしまう。主人公たちの取り組みが、その敗者が納得するものだったのか、ということを想像してしまい、どうしても引っかかってしまいました。高校生という貴重な青春の中で、何かを突き詰める(全国大会に出る)ためには、そんな甘いものでは到底無理だ、自身の経験から強く感じてしまったことが今回の感想のポイントでした。
その点を抜きにすると、来年の花生けバトルは観に行こう、久しぶりに演劇を観に行きたいな、となるくらい、舞台上の臨場感は伝わってきましたし、近々引っ越しの予定があるのですが、新居では花瓶でも買って花を飾ってみようかな、と思うくらいに、花を活けている情景が伝わってきたので、読み物としてはとても面白かったです!
まとめると、スピード感がある展開、読みやすい文章、頭に情景が浮かんでくる表現力が素晴らしく、久しぶりに青春を追体験したい!という方や、そういうお話がお好きな方にはとてもお勧めできる作品でした!
一方で、自身が学生時代に部活をがっつりやっていました!という方には少し引っ掛かりがある作品、という感じです!
本日もありがとうございました!!