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痛い、痛い、痛い、痛い…。※注:あくまで個人的な感想です「猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言」|『…ただいま、読書中!』番外編#002

どうも、初めまして or 大変ご無沙汰しております。
ぴよこ☆と申します。(ぺこり)

以前(2020年6月)noteに転載した『…ただいま、読書中!』#001本文に→

実家を引っ越すときに作った本入りのダンボール箱の山は、引っ越しを終えて数年経ったいまでも、片づいておりません…。(ホント)

一番驚いたのは実はソコ?(謎)「BUDDY DEADLOCK season2」|『…ただいま、読書中!』番外編#001

と書いていたのですが、
アレから2年以上経った2022年10月現在、件のダンボールの山はまったく減っておりません…。(現在進行形)

***

さてはて、そんなワタクシめがひさびさにご紹介いたします本は、コチラ→

■ 猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言 / 文春文庫(え17 2) / 2022.10.10.
  榎田ユウリ / 中村明日美子・イラスト
  文藝春秋 / ISBN978-4-16-791946-7 / C0193 / 720
  https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167919467

榎田ユウリと榎田尤利のふたつのお名前で
ライトノベル・ホラー・BLなどなど…多数作品を発表し続けている
作家・榎田先生の作品が2022年10月に文春文庫から発売されます。

ちなみに、ワタクシがコレを書いているのは2022年10月2日、
文春文庫の2022年10月刊の発売予定日は2022年10月5日
――つまりまだ巷には出回っていないハズの新刊。

どうして発売前の本をワタクシめがいま手にしているのかと申しますと、
はじめての応募で…当たっちゃったんですよ!

[本の話]
【10月刊】文春文庫プレゼント&ファーストレビュー募集!

折角、貴重な機会を頂戴したので
がむばってみようと思ったのですが、ココでふと考えました。

ワタクシめ自身はネタばれOKなひとなのですが、
新鮮な気持で本を手に取りたい方もきっといらっしゃるはず。
特に今回は書きおろしの新刊ですから、
たのしみにされている方もきっと多いコトでしょう。

noteであればたくさん書くコトはできるカモしれませんが、
感想を長文でしたためると
どうしても本編の内容に触れる可能性が高くなりがちなモノ。

そして、ワタクシは元書店員…
忙しいルーチンワークの間を縫うようにして
POPを作成し続けていた時期もございました。

――それならば、ひさびさに現役時代に戻ったつもりで
この作品のPOPを作るとしたら、ナニをどう書くだろう?

文字数制限のあるツイッターには
POPを作るとしたら書く(であろう)アオリを載せ、
noteにはそのアオリをひねり出すまでのアレコレ
(というか、今回のいきさつ+ワタクシなりのPOPのつくり方)を書いてみよう。

そう方向性を決めてから、ワタクシは文庫のページをめくり始めました。

***

順風満帆な人生を送っていた幾ツ谷は、
ある日突然、妻から離婚を言い渡され、
シェアハウス「蔦屋敷」に流れ着く。

離島育ちで純真な洋や毒舌イケメン准教授の神鳴など、
風変わりな住人と賑やかに暮らしながら
妻との復縁を目指す幾ツ谷だが、
神鳴の怪しい行動を目撃してしまい――。

不器用な心の交流が愛おしい、
ままならない人生を生きる者たちの
“ひとつ屋根の下”ストーリー。

※公式サイト[文藝春秋BOOKS]から引用

理窟屋、毒舌、猫にメロメロ……
似た者同士なのに仲が悪い
メガネ男子が共同生活!?
でも蔦屋敷シェアハウスには秘密が――

※紙本『猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言』(第1刷)帯から引用

***

背表紙が淡いピンク色の文庫で
表紙は中村明日美子先生の繊細でやわらかなイラスト、
キャラたちのやりとりが軽妙なのでテンポよく読み進めましたが、
345ページ…なかなか読み応えがございました。

本編を読み終えてから改めてあらすじなどを読むと、
限られた文字数でよく練られてるなぁ、
と感心することがよくございます。

また、タイトルや作品の冒頭シーン、ラストが冴えていると、
もうコレで十分じゃない? と思いがち。

『猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言』も
読み終えてからあれこれ思いめぐらすと
ああ! なるほど! というシーンがいくつもあって
すっかり満足してしまっていたのですが、
いやいや…POPに載せる(であろう)アオリを書くって自分で決めただろう、
と己にいい聞かせながら
読後の余韻がまだ残るうちに作業にはいりました。

***

ワタクシめがPOPに載せるアオリを書くときにまず行うのは、
本文から気になった単語や一文、
自分が読みながら思ったことなどを思いつくママ書き出すこと。

もちろん、本文の一文をそのままPOPに引用させていただくコトもございますが、
いいひとことだなー、と思っても
たとえばミステリのオチを明かしてしまうような内容であれば
絶対に避けます。

そうしてある程度、道筋が見えてきたら
書きだした語句を参考にしつつ…
思いつくママに書いては消し…書いては消しを繰り返し、
ブラッシュアップ。

自分で納得できるアオリの内容になったら、
POP用紙に落とし込んだときにどういう構成にするのか
なんとなーくのラフ画をコピーの刷り損じや広告の裏にさらっと描き、
そのラフ画を参考に実際のPOP用紙にペンや画材などを使って書いていきます。

今回はPOP用紙には書かないので、
アオリを作るトコロまで進めることにいたしました。

***

『猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言』の
おおいなるネタばれやオチに直結しそうな語句を除き、
ワタクシめが書き出したのは→

 ・痛い
 ・同族嫌悪
 ・遺産
 ・離婚
 ・別離
 ・家族
 ・帰れる場所=家
 ・わかりあえない

あれこれこねくりまわして煮詰まって、
スパっとあきらめて一度寝て、
朝起きてふと…アタマに浮かんだアオリがコチラ→

ホント、この作品は読んでいて…いろんな意味で痛かった。

身体的に傷つくことで得る痛みではなく、
キャラの言動に「をいをい」「そりゃないだろ…」
とツッコミを入れたくなるような痛さだったり、
ストーリーが進むにつれ明かされていく内容にまつわる
せつなさやツラさ、かなしさや苦さ、あきらめや後悔など…、
それらを全部ひっくるめてワタクシは読みながら「痛い」と強く感じました。

アオリを書くときに、POPの書き手である
ワタクシの自我を無にして作品の内容に寄り添うか、
ワタクシの自我を出すか、結構悩みます。

今回はページを繰りながら
「痛い」と何度も何度も何度も何度も! …ホント身につまされたので、
その衝動をあえて打ち出してもおもしろいのでは?
そう思ったのです。

もちろん、ワタクシがココに挙げたどの言葉についても、
ひとつひとつ思いや考えはあるのデスが、
ソレを書き連ねると単なるネタばれありの感想文になってしまうので、
ザクっとスッパリ省略☆
(ソコが気になる方がいらしたら…スミマセン…)

もし、ワタクシめがひねり出したつたないアオリでご興味を持っていただけたなら、
2022年10月5日発売の文春文庫『猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言』
是非お手にとってみてくださいませ。

***

ところで、『猫とメガネ 蔦屋敷の不可解な遺言』を読み終えたあと
榎田先生のほかの作品も読んでみたい!
と思われた方がいらっしゃいましたら、コチラの作品は如何でしょうか?→

[b's-garden]
■ スウィーパーはときどき笑う 交渉人シリーズEX. / SHY NOVELS(260)
  榎田尤利 / 奈良千春 ・絵
  大洋図書 / ISBN978-4-8130-1228-3
  https://bs-garden.com/product/sweeperhatokidokiwarau/

本編にあたる『交渉人シリーズ』と併せてお読みいただければ、
更に世界が広がるコト請け合いです。(ニヤリ)

それでは、またどこかでお逢いいたしましょう。


謝辞:
「文春文庫プレゼント&ファーストレビュー募集!」
 当選連絡から本の発送までの事務処理がとても早くて驚きました。(2022年9月26日当選連絡アリ、2022年9月30日献本受領)
 この度は、このような機会をいただきありがとうございました。(深々)>文春文庫の関係者のみなさま


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