教員1年目、適応障害になった③
前回の記事はこちらから読んで頂けると幸いです。
(1)9月のある日に掛けられた言葉
私は4月からとにかく走り続けていました。
教員1年目で右も左も分からない中で、生徒や先生方と積極的にコミュニケーションを取るように心掛けていました。
その結果、担当している特別支援学級の生徒に加えて、その他の特別支援学級の生徒や吹奏楽部に所属している生徒などとよりよい関係性ができあがってきました。これはとても嬉しかったです。
とある日、自分の担任ではない生徒の授業を受け持ちました。その生徒は、ほとんどの授業を特別支援学級で受け、私の授業を多く受けている生徒でした。ここではA子とします。
A子は、ものやプリントを整理することを苦手としていたため、授業中に自立活動の一環として一緒にカバンやロッカーの中を整理していました。
そのことを生徒の担任の先生(50代くらい)に報告しました。ここでは、からす先生とします。からす先生から
「ひよっこ先生(自分)のときは、A子はカバンの中やロッカーの中を見せてくれるのですね。私のときは、何一つ見せてくれないんですよね…。私のことを敵だと思っているから。」
と言われました。7月から、からす先生は生徒との関係性を築きあげることができず、悩んでいる様子でした。
私は「(からす先生の)地雷を踏んでしまった」と思い、その場では「そうなのですね…」としか話すことができませんでした。
この日がトラウマとなり、私はからす先生に遠慮をしてしまうようになりました。教員歴半年ほどの自分が生徒の様子を伝えることで、からす先生のプライドや心を傷付けてしまうと考えたためです。
からす先生と同じ部活動も受け持っていたため、今後のこの先生との関係性も壊れてしまうと思いました。それが怖くて、他の先生にも誰にも相談できませんでした。
(2)板挟みの毎日
9月は教員では繁忙期とされています。成績処理があるためです。さらに勤務校では10月に学校祭があったため、その準備にも追われていました。
その忙しさに追いうちをかけるように、生徒のトラブルが色々とおきました。これに加えて、職員室内でも不協和音が響き渡っていました。不協和音が響き渡り始めた9月になると、私が当事者の先生方の板挟みになることが多かったです。
例を挙げるときりがありませんが、以下のようなことがありました。
「去年も担当の先生に言ったはずだけれど、改善されていないからひよっこ先生にも言っておくね」
「これ、特別支援教育コーディネーターの先生に伝えてくれる?通常学級だけでは対処できないから」
私は聞くことは得意ですが、伝える先生のことを考えると言いにくいこともあります。なぜならば、職員室内では私は最年少で経験も少ない教員だからです。
「こんなこと、教員歴1年も無い私に言われても…」
と思うことも増えていきました。しかし、職員室内の雰囲気は最悪でした。「俺は忙しい、あの先生は暇だ」との悪口が夜になると飛び交っていました。
夜の職員室にはできるだけいたくありませんが、日中は空き時間も無く、放課後は部活動の指導があるため、業務を片付ける時間が夜しかありません。
そんな環境下にいると、私の身体に異変が出てきました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?