テーマの捉え方ーショートコントの可能性
創作していて、テーマの捉え方は、実に様々だと痛感しました。
よくある起承転結、起転結、起結、結とは、ちょっと違う発想かもしれません。
同じテーマに対して、点、線、面、立体、立体の組み合わせで捉える方法があると思っているのです。
点で射貫く。線に乗せる。面の上に飾る。立体の中に入れる。複数の立体に展開していく。
文章でいえば、詩、標語、俳句、川柳、そして、ショートコントが点で的(テーマ)を射貫く手法でしょうか。
ショートショート、短編は線、中編小説は面、立体は長編小説。
エッセイやノンフィクションも、長さと構成により、このような分類があると考えます。
自分はそれぞれすべて試していますが、点で射貫く方法の中で、詩、標語、川柳は、一通り作りました。次はショートコントに挑戦したいと思っています。
きっかけは、数年前、「月刊公募ガイド」の三行小説の応募企画でした。お題が面白かったので、5、6作、連作して、さあ応募。ところが、期限をとっくに過ぎていました。しかも、この企画は、これを最後になくなってしまいました。トホホです。
なんだよう。頭にきて、この三行小説を取り組んでみると、出るわ出るわ、一時間あたり50作も連作。軽いフットワークで、森羅万象、片端からコントにしたら、一、二カ月で、500作になってしまいました。
さらに推敲したり、アイデアを入れ替えたりして、71のカテゴリーに分類し、違和感のないように並べ替えたりしていました。発表する場所もないのに、自分は何をやっているのだろうと思ったものです。
この分野は、調べてみると、古くは中国笑話、江戸小咄、戦国の笑話などがありますが、テーマの対象はお色気話など限定的です。ヘミングウェイやショーショートの達人にも、若干の作品があるようです。
私は、現代の科学の進歩した情報化社会で、人口も古代中世とは比較にならぬほど多く、複雑化した社会の中で、ショートコントの技法も見直しをしてみれば、新たな可能性が開けるのではないかと考えました。
現代には、本は本屋さんだけでなくコンビニや通販で買えますが、伝書籍としてパソコン、スマホなどで、世界中が同時的、即時的に、気軽に読書できる環境が整っています。
ショートコントのフットワークの良い表現が、時代に合った描写手法として、再生されてもいいのではないか。ボクシングのパンチのように、的を多彩な視点から捉える表現手法としての可能性を秘めているのではないか。
新分野の開拓になるのかわかりませんが、試しに順次作品を掲載していきたいと考えております。
掲載の際は、お気軽にお楽しみいただければと幸いです。よろしくお願いいたします。