花粉症と舌下免疫(減感作)療法の体験談 継続期間1年の効果と費用
春先になるとくしゃみや鼻水が止まらなくなったり、目のかゆみがつらい…そんな日々を過ごしている方は少なくないかと思います。
私も長年、花粉症に悩まされてきましたが、「もう少し根本的な治療はないのかな」と感じることが多々ありました。そこで、去年から舌下免疫療法を始めました。
この記事では、花粉症の基本的なポイントや、私自身が体験している舌下免疫療法について簡単にご紹介したいと思います。
花粉症の通常治療
花粉症は鼻水やくしゃみ、目のかゆみを引き起こすだけでなく、集中力の低下や睡眠の質の悪化など、日常生活に広く影響することが特徴です。
毎年、対症療法として内服薬や点鼻薬、目薬を使い続ける方も多いでしょう。特に春先はマスクが手放せず、外出時にティッシュや目薬を常備している方も珍しくありません。
従来の治療法は症状の緩和がメインで、完全に花粉症を「卒業」できるわけではありませんでした。
そのため、「根本的に症状を軽くできる方法はないの？」と感じていた方にとって、舌下免疫療法は新しいアプローチとして注目されています。
舌下免疫（減感作）療法とは？
舌下免疫療法は、アレルギーの原因となるスギ花粉などのアレルゲンを、少量ずつ体の中に取り込むことで免疫反応を調整し、花粉症の症状を和らげようとする治療法です。
「シダキュア」という錠剤を、1日1回、舌の下に錠剤を置いて数分ほど待ってから飲み込みます。
メリットは大きく分けて三つあります。
根本的なアプローチ：体が花粉を過剰に「敵」だとみなさないように働きかけるため、将来的に症状を大きく抑えられる可能性があります
比較的安全で続けやすい：家で日々薬を飲むだけで治療できます
効果が期待できる：数年かけて続けることで、花粉症シーズンのつらさを軽減できるケースが多いといわれています
効果と費用について
今年は、舌下免疫療法を始めてみて初めての花粉シーズンです。体感としては、鼻水や目のかゆみがいくらか軽くなったように感じています。
効果を数字で表すのは難しいのですが、「例年よりはましかも？」と思っています。何年も続けているうちに、毎年20%程度ずつ症状が軽くなる例もあるようです。
ただし、人によっては効果を実感できるまでにもっと時間がかかる場合や、期待ほどの変化を得られない場合もあります。そのため、医師の指示にしたがいつつ長期的に治療を継続することが大切だと感じています。
費用については、保険が適用されるため、自己負担は年間約3万円（3割負担の場合）です。
私が利用しているクリニックでは、当初は1か月分ずつでしたが、すぐに2か月分まとめて処方してもらえるようになりました。オンライン診療なので、診療の所要時間は10分ほどと短いです。
注意点
舌下免疫療法を始めるにあたって気をつけたいのは、治療開始のタイミングです。花粉が大量に飛散している時期は、体がアレルゲンに過敏になっている可能性が高く、副作用を起こしやすくなります。
そのため、花粉が落ち着いている時期にしか治療を始めることができません。
また、現在はシダキュアの供給量が限られています。大きな医療機関だと在庫が潤沢な場合もありますが、すべてのクリニックで同様にそろっているとは限りません。
もし検討されている場合は、病院やクリニックに在庫状況を事前に問い合わせたり、ホームページを確認するとよいでしょう。
まとめ
花粉症は、鼻水やくしゃみだけでなく、日常生活のいろいろな部分に影響を与えるやっかいな存在です。
今までは症状を抑える対策が中心でしたが、舌下免疫療法という選択肢が増えたことで、少しずつ根本的な治療に踏み出す人が増えています。
もし花粉症に苦しんでいて、「もう少し本質的に症状を和らげる方法がないかな？」と考えている方は、医療機関で一度相談してみるのもよいかもしれません。
即効性はないものの、数年単位でみると十分にチャレンジする価値がある治療だと感じています。今後もさらに情報を集めながら、みなさんが少しでも楽に花粉シーズンを過ごせるように願っています。この記事が参考になればうれしいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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