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短編『テクノさん』

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短編小説の『テクノさん』をまとめたマガジンです📼🕺
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ショートショート#7『テクノさん3』

ショートショート#7『テクノさん3』

 僕も彼らにつられて下を見遣った。

「あっ。」

 僕は思わず声を上げ、その場に立ち上がった。その拍子に、隣のカップルもハンバーガーを貪る反対側の客もこちらに目を向け、「なんだ?なんだ?」と奇異な目で僕を見ていた。

「すみません。」

 小さく頭を下げ、肩をすぼませながら僕は腰を下ろした。それから、もう一度窓の先に視線を向けた。そこには一番街通りを甲州街道方面に向かって滑走するテクノさんの姿が

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ショートショート#6『テクノさん2』

ショートショート#6『テクノさん2』

 あのバーでテクノさんを見かけて2か月が経った今、僕は新宿西口のファーストフード店で昼食を取っていた。

「ねぇ、このデミグラスハンバーガー超美味しいんだけど!」
 隣のカップルの片割れの女がそういうのを、相手の男は「あぁ、良かったね。」とスマホをいじりながら返事をしている。

 僕はその隣の席で、腕時計をちらちら見ながら、バンズとパティそれからレタスしか入っていないハンバーガーを口に運んでいた。

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ショートショート#4『テクノさん』

ショートショート#4『テクノさん』

 テクノさんはよく、新宿二丁目に現れる。

 今の時代に見合わないポケットラジカセをぶら下げ、ヘッドフォンを耳にかけてルンルン歩いている。
 ヘッドフォンから流れているのはテクノポップで、それはテクノさんが誤ってラジカセ本体からコードを抜いてしまったときに大音量でメカニックな曲がかかった時に知ったのだ。

 それからというもの、テクノさんは道行く人から「テクノさん」と呼ばれるようになった。

 テ

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