「同士少女よ敵を撃て」読了
第二次世界大戦中に狙撃兵として戦ったロシア人少女の話だった。
普通の少女が兵士になるまでの過程や心理的変化、戦闘シーンの緊迫感と普段の生活の様子、兵士同士の会話、戦場となった街の住民との交流も描かれていて、様々な場面がよどみなく流れていく感じ。
文末には参考文献がずらり。
これくらい読み込んで、家族にロシア文学者がいて、本人の才能もあって出来た作品なのだろう。
戦争のあった時代が遠くなって、テレビで伝える戦争の悲惨さは、今の若い人には届きにくいだろうと思っている。そもそも今の若い人はテレビ見ないし。
この本は、戦争が人々にもたらす影響を知りたい人に読んでもらいたい本。
本題にある「敵」は人の中に棲む残酷さだと、そんな感想を持ちました。