【言葉の宝石箱】ジヴェルニーの食卓 原田マハさん
美しく、優しい文体に引き込まれて。
気が付いたらめくるページがなくなっていました。
疲れた心にやすらぎを届けてくれる一冊です。
▼あらすじ
ジヴェルニーに移り住み、青空の下で庭の風景を描き続けたクロード・モネ。その傍には義理の娘、ブランシュがいた。身を持ち崩したパトロン一家を引き取り、制作を続けた彼の目には何が映っていたのか。(「ジヴェルニーの食卓」)新しい美を求め、時代を切り拓いた芸術家の人生が色鮮やかに蘇る。マティス、ピカソ、ドガ、セザンヌら印象派たちの、葛藤と作品への真摯な姿を描いた四つの物語。
4人の画家たちを支える女性達の視点で描かれた作品です。彼女達の目線に立つことで、巨匠の日常を知ることが出来ます。親しみを持つようになりましたよ。
僕が心惹かれた言葉を5つ紹介します。あなたの心にも届くといいな
①自分の「好き」を信じよう
まっすぐに好きだったの。絵を描くことも、見ることも。
自分の好きに正直になりたい。まっすぐに、進んでいこう。
②迷ったらオモロイほうへ!
偶然の出会い、ささやかなできごと、どうってことのない何かが重なって、運命という車のハンドルを操作しているんじゃないか、って。
身の回りにチャンスは転がっている。「掴み取るかどうか?」いつでも行動できるように準備を整えたい。直感を信じることも大切だな。
③世界は「美しい」であふれている
いつもその瞬間を待っている……ひと目ぼれの瞬間を。先生は、ひと目ぼれをなさるんだそうです。窓辺の風景に。そこに佇む女性に。テーブルの上に置かれたオレンジに。花瓶から重たく頭を下げるあじさいに。
世界は美しいものであふれていいます。ひと目ぼれしたこと、久しく経験がない。日常を観察してみよう。見落としているだけかもしれない。
④世界にある「喜び」を見つけ出したい
この世の生きとし生けるもの。命あふれるものたちに恋をして。悲しみは描かない。苦しみも、恐れも。重苦しい人間関係も、きなくさい戦争も、ただれた社会も。そんなものは、何ひとつだって。ただ、生きる喜びだけを描き続けたい。
物事には「喜び」と「悲しみ」の両側面がある。「喜び」に注目して、誰かに届ける人になりたい。
⑤「いま」この瞬間を感じよう
目覚めて、呼吸をして、いま、生きている世界。この世界をあまねく満たす光と影。そのすべてを、カンヴァスの上に写し取るんだ。
未来や過去について考えることは多いです。"いま"を軽視しているかもしれない。目の前にいる家族・友人との時間を楽しもう。
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