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”〇〇してくれる/もらう” と言ったら絶望と希望を思い描け
こんにちはひろきです。
ひとのことでは日々《自分自身を生かし、相手を生かす》ということに力を注いでいるわけだが、その中でも大事なことの一つが、言葉の使い方。
これまでもいくつか言葉についての記事を上げてきたが、今回の取り上げるのは、多くの人がなんの疑問もなく普段使いしている言葉。
”〇〇してくれる”
”〇〇してもらう”
の弊害についてである。
なんならこの言葉を使う人は《優しい人》とか《親切な人》の部類に入っているのが一般的なのではないかと思う。
だが、あっこにはその言葉を使う人が、底なし沼に誘う妖怪のように感じられてその言葉を聞くたびに身震いするらしい笑(鬼太郎か笑)
ではいこう。
1.まず。
”〇〇してくれる”という言葉の例文は、いくつも思いつくだろう。
同時にそれは、主語を変えることで、”〇〇してもらう”という言葉にもすることができる。これらの心理的な作用は同じだ。
言ってくれる/言ってもらう
認めてくれる/認めてもらう
愛してくれる/愛してもらう
かまってくれる/かまってもらう
察してくれる/察してもらう
などなど”してくれる/もらう”という言葉は、誰かに恩恵を感じた時に使用する言葉である。難しい言葉でいうと”授受補助動詞”というらしい。
これは、実際のもののやりとりとしての〈くれる/もらう〉ではなく、行為に付随する恩恵のやりとりを表すものである。
恩恵を表す分には全く問題はないように思えるが、その言葉を聞くたびに身震いものの気持ち悪さがその場を包み込むのだ。
それはなぜか。
2.”〇〇してくれる/もらう”は自分のことしか見えてない!?
身震いが起きる理由。
それは、”恩恵を表す言葉”であるはずのそれが、”自分のことしか見えてない”ワードに聞こえることがあるからだ!!
例えば、
Sさんが叱ってくれた。/私AはSさんに叱ってもらった
ということをAさんが思ったことがあったとしよう。
この時のそのAさんの頭の中はきっと
・Sさんは私のためを思ってやってくれた
・Sさんのおかげで自分の過ちに気づくことができた
・Sさんは厳しいけど、いい人だなあ
とかだ。
お気づきだろうか。
ここに、Sさんが全く登場していないのだ。
3つともおるやないの
いやはやその通り、名前は出てきておる。しかし、どんな気持ちや想いでSさんがAさんに関わっていたのかが全く加味されていないのだ。その機会がAさんにとって《私だけのもの》になっている。Sさんから訴えがあったというその”行動”だけに焦点が当てられ、Sさんの内面に起きている物事に全く目が向けられていないのだ。
そもそも、SさんはAさんに叱っていたのだろうか。ただ、Aさんの振る舞いに対して、怒りをあらわにしていただけかもしれない。同じように悲しみを表現していただけなのかもしれない。それを、”叱っている”というAさんの価値観で捉え、しかも《私のためにしてくれたこと》で、その一件がおさまったことになっているのだ。
3.一方通行が負の循環を生む。
そのままその一件が終わってしまったら、何が問題なのか。
それは、Sさんにとってはとっても不満足な結末を迎えることになるということだ。
いわば、SさんがただそのAさんに”与えただけ”みたいな構図になる。
いや、与えるつもりで与えているならいいが、そのつもりもなかったこの場合は”奪われた”形になり、エネルギーの流れが、Sさん→Aさんの一方通行になるのだ。
するとどうなるのか。
人間は、意識せずともなくなったものを埋める習性があるため、Sさんが、その奪われた分を誰かから奪うことになる。それが隣にいるBさんなのか、パートナーなのか、親なのか、子なのか、上司なのか部下なのか。
エネルギーを奪うという循環が始まってしまうのだ。
この行き着く果てが、自分じゃない誰かの犯罪やら自殺やら鬱やらなにやらに繋がっていると想像力が豊かなあなたは気がつくはずだ。そんな社会問題も、まんざら他人事じゃない。
なんだか、絶望的な話になってきたが、この気づきはまさに希望の一歩手前まで来てる。
4.あなたからどんな循環を生みたいのか。
《人間関係はいついかなる時もエネルギーの循環で成り立っている》のならば、”あなた”からどんな循環を生みたいだろうか。そう問われたら、喜びや幸せを循環させることを想像している人が多いのではないかと思う。
では、今回Aさんがそんな幸せな循環を生むなら、どうあったらよかったのか。
それは、
その時感じたことをSさんに伝えること
それも、してくれたその相手の行為に対して、自分がどう思ったかではなく、その相手の想いや気持ちを知って、自分がどう感じたかである。
・叱ってもらえて嬉しい
・過ちに気づけて嬉しい
・厳しく伝えるあなたを尊敬する
↓↓
・自分がSさんの想いも知らずに振舞っていたんだと思うと恥ずかしい。
・私だって、〇〇としようと思っていたのに、それを無視されてるようで腹が立つ。
・Sさんのことも大切にしようと思って行動していたのに、それがかなっていないことを知って、自分が悔しい。
などなど、感じ考えることは、人それぞれだろう。
それを話すことで、初めて互いが感じ考えていたことを話し合う土台になる。では、そもそもどんな時間を過ごしたかったのかという希望を話すところまで伝え合えた時に、ポジティブな循環が始まっていくのだ。
希望や喜びを感じた2人が接していく先の人には、きっと良いエネルギーが伝播していくだろう。
5.まとめ
偉そうに書いているが、自分が何よりも”くれるもらう”を言いまくっていた張本人だ。相手に敬意を表す謙った言葉を上手に使えているつもりだった。
書きながらカタチばかりだったなあと、改めて恥ずかしくなる。
この記事を読んで、やっぱり言葉って大切だなって思ったのなら、そんなあなたもぜひ自分の言葉に身震いして美しい言葉を使っていこう。
そして、そんな美しい言葉を使って幸せな循環を生んでいくためには自分のことを知り、相手のことをよく観て、モノの見方や考え方を広めていく必要がある。
その点に関して、より希望ある自分になるための、思考・言葉について書いた記事が過去いくつか書いてあるので、ぜひ読んでほしい。
もちろん自分一人では、なかなか自分を変えるのは難しい。
人生を共に謳歌する仲間が集まる場所も作っています。
興味のある方はぜひ。
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