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サラリーマンにおけるキャリアデザインのポイントは?
心理哲学の方面から見るキャリアデザインにおいて、最も重要なのは自己理解であると以前述べました。自己理解さえできると、あとのことは自動的に流れていくとさえ言いました。
さて、今回はサラリーマンにおけるキャリアデザインのポイントについてお話します。
サラリーマンにおけるキャリアデザインのポイントは、「上げ底」することを許されなくなった自分をどのように理解するかという意味における自己理解です。
三井物産とかヤフージャパンなどのような超大手企業のサラリーマンでなく、中小企業のサラリーマンであっても、サラリーマン時代は皆さん、多かれ少なかれ、「高下駄」を履いていました。
例えば、「三井物産の〇〇です」と言えば、個人としての〇〇さんとしては入れない場所に入ることができました。口を聞いてもらえない人に口を聞いてもらうことができました。
個人ではとても扱うことのできないお金を扱うことができました。
例えば、仕入れ部長として年間50億円の予算を任されていました。そんなの個人ではちょっと無理です。
皆さん、多かれ少なかれ、会社から看板を借りているゆえに上げ底をしている。高下駄を履いている。これがサラリーマンの実態です。
高下駄を脱いで丸裸の自分でどのようなキャリアを描きますか? どのような人生を書きますか? となった時、だから途方に暮れるのは当然でしょう。人によってはメンタルを病んで当然ではないでしょうか。
さて、途方に暮れつつ、どうすればこの後のキャリア(人生)をデザインしていけるのでしょうか?
話は振り出しに戻ります。すなわち自己理解を深めるしかありません。
ここでいう自己理解とは、自分のルーツを知るということです。
ラカン派の精神分析の世界においては、2世代前の人、すなわちおじいちゃん、おばあちゃんの幸せになるパターンや不幸になるパターンを、私たちは踏襲しているとわかっているのですから、祖父母がどのような生き様であったのか、どのような仕事をして生活の糧を得ていたのかということを知ることがすなわち、自己理解のおおいなる手助けになります。
また、私たちの人生は、同じ成功のパターンや失敗のパターンを繰り返すともラカンは主張していますから、自分がどのようなことをしていた時に幸せだったのか、成功していたのか、反対にアンハッピーだったのかを思い出すことが非常に重要です。
些末なことを多分に含む様々な経験から、それらのことをパターン化して法則性を見つけるのは至難の業です。ここにカウンセリングの必要性があるわけですが、ひとまず自分で出来る範囲で思い出してみる、パターン化してみる――そういうことでいかがでしょうか?