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番外編:今年読んだお勧めの3冊
今年もあと残りわずかとなりました。ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、私はシドニーの日本の古本屋さん、Hondarake full of books さんとコラボして、月1回のブックトークや文学賞の開催をしています。毎年12月のブックトークのテーマは「今年読んだ中からお勧めの3冊」です。今日は番外編として、今年の12月トークで私が選んだ3冊をご紹介したいと思います。学生さんにも興味を持って読んでいただける3冊だと思います。
ブックトークの映像はこちら↓
私は日本の本3冊と洋書1冊をご紹介していますが、日本の本は今年出版されたものの中から選びました。
1冊目は「ソ連兵へ差し出された娘たち」(平井美帆)です。
第二次世界大戦後の満州で、開拓団として居住していた日本のコミュニティを襲った悲劇。絶対に忘れてはいけない史実の一つだと思います。
2冊目は「燕は戻ってこない」(桐野夏生)
若い女性の非正規雇用及び困窮、生殖医療ビジネス及び代理母出産と、現代社会の問題を浮き彫りにした、秀作です。
3冊目は「タラント」(角田光代)
戦争で片足を失った祖父。大学時代に海外でやってしまった事を引きずりながら、平凡な生活を送る主人公のみのりと不登校になった甥。家族の物語であり、それぞれの個人の物語でもあります。みのりの友人の生き方も興味深く描かれています。私は祖父の夢をあきらめない姿に感動しました。
そして、洋書はこちらをご紹介しました。
キプロス紛争を題材にした、壮大な家族の物語。キプロスの歴史を知るきっかけになりました。作者はブッカー賞にもノミネートされたことのある、イギリスではとても人気のある方です。
もし、お正月休暇中に「何を読もうかな?」と思われている方がいらっしゃいましたら、是非参考にして頂けると幸いです。
最後に、Hondarake full of books さんとの月1回のインスタグラムについてですが、こちらでチェックを!instagram.com/hondarake_fullofbooks/
出演:中西仁美 Twitter:@hitominakanishi
ライト知子 Twitter: @Toming0
今年も本地味note(笑)をお読みくださりありがとうございました。良いお年をお迎えください。