コロナのおかげでネントレに成功した話。(動機・準備編)
夫不在、幼稚園休み、4歳・0歳ワンオペ育児
前記事にも書いたが、今夫はフィリピンの首都マニラに単身赴任している。
正確に言うと単身赴任に「なってしまった」。
2月中旬に夫はマニラへ発った。
私と子どもたちはというと、当時年少の長男の幼稚園を切りよく終わらせたかったし、船便が着くまでの1ヶ月間、物がない生活を子どもたちとするのはあまりにも難しいので、遅れて4月から帯同する予定であった。
夫の分の荷出しは2月上旬。ついでに全員分の夏物、夏掛け布団も一緒に送った。私たちの荷出しは3月下旬。長男が幼稚園に行っている時間に私1人で3人分の荷詰めをするという算段であった。
しかし、ご存知の通り、3月頭から幼稚園が休園となる。誰も先のことがわからず、会社も「国に先立って家族の渡航を禁止することはない」という立場であったため、子ども2人を家で見ながら1人でとにかく荷物を詰めた。
1部屋が段ボールでいっぱいになるくらい詰め終わり、ネットやNHKの解約手続きも終えた荷出し予定日の10日前、マニラがロックダウンになった。もうこれで本当に引っ越しはできない。予想はしていたけれど、ダンボールだらけの部屋を眺めて呆然とし、その日1日家事が手につかなかった。
すぐに荷解きなんてできないくらいに心身ともに疲れ果てていた私は、一旦そのダンボールを忘れることにして、3人での生活の維持に専念することにした。
次男の夜泣き
この時、次男は生後8ヵ月。
母乳のためか、生まれてからずっと、夜間何度も泣いて起きていた。
同じ部屋で家族全員で寝ていたので、みんなを起こさぬようにとにかく急いで添い乳で泣き止ませていた。それでも6ヶ月頃まではなんとか3時間くらいずつまとまって寝てくれていた。
しかし8ヶ月あたりから、3時間寝てくれれば良い方、大概2時間、ひどければ1時間ごとに泣くようになった。添い乳が一因であることはわかっていたのだけれど、3月以降は特に日中の長男との遊びや家事で毎日疲労困憊。夜間身体を起こして対応するのは、その時の私の体力では到底無理であった。頑張って座って授乳したり、立ち上がって抱っこで泣き止ませてみることもあったのだけれど、結局そこまで長くは寝てくれないので、体力を消耗するだけ。まさに負のスパイラル。
悩める母はみんなすると思うけれど、御多分に洩れず私も「8ヶ月 寝ない」と検索した。すると、8ヵ月というのは睡眠退行が起こりやすい時期であると知り、「あと数ヶ月耐えれば寝るようになるかな!」と最初はただただ耐えていた。
しかし、だんだん長男の眠りにも影響が出てくる。泣き声で深夜に覚醒してしまったり、日中眠たそうにしたりするようになってきた。
別部屋で寝ることを決意
これからいつまで続くかわからない3人での引きこもり生活、寝られないのが一番問題であることにようやく気づいた私は、とにかく一晩だけでもゆっくり寝られたら先のことを考えられるのではないかと思い、夜間のベビーシッターを1日頼むことにした。
そこで家の近くで夜間対応をしている方に連絡を取ったのだが、ふと
「もし来ていただくとしたら、長男と私が寝ている寝室とは別の部屋に、次男とシッターさんが寝られるように準備しなくてはいけないのか。」
と気づいた。
我が家は、寝室の他に寝られる部屋はリビングともう一部屋あるのだが、そこは例のダンボール部屋になってしまっている。リビングは遮光カーテンではない。どちらも寝るのには向いていない状態であった。
「どうせ別部屋で寝るのであれば、まずシッターさんが来る前に別部屋で寝てみたらどうだろう。そのためには次男をリビングで寝かせればいいだろうか?でもまず先に遮光カーテン買わないと…!」
などと考え始め、何となく長男に相談してみた。
すると
「ママと(長男)ちゃんがリビングで寝て、(次男)ちゃんがねんねのお部屋で寝ればいいんじゃない?」
という答えが返ってきた。
私はそれまで次男を外に出すことばかり考えていて、私と長男が別部屋に移動するなんて全く思いつかなかった。4歳の案を採用して、思い立ったが吉日、その日から別部屋管理のねんねトレーニングを開始することに。遮光カーテンもネットで購入した。届くまでの間は朝明るいけれど、そんなことよりとにかくこの状況から一歩踏み出したかった。
ちなみに、遮光カーテンは楽天のこちらを使用している。
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通常カーテンは2枚で、開ける際には両端にまとめるものが多いが、こちらは2枚が1枚になるよう縫われていて、片側からのみ開くタイプである。そのため光が入りにくい。寝室で使用しているものがよかったのでリビングにも同じものを購入した。
参考にしたねんねトレーニング本
すぐにネントレを始められたのは、悩み始めていた頃にたまたまインスタグラムで見かけたこちらの本を入手していたからだ。困った時はとにかく本を読む。
楽天はこちら
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私は育児本好きだが、愛を感じられない文章は苦手で、「こうしなければならない」とか「私の場合はこうやったからこれが正解」という押し付けがましいものが苦手である。「それはあなたとあなたの子の中での正解だよね?あなた、私の子を育てたことないよね?」と思ってしまうのだ。だから私が友人に薦める本は、誰が読んでも子どもへの愛情を再確認できるものか、客観的な根拠に基づいて淡々と書かれているものと決めている。友人たちが読んで不快になるものは薦めたくない。そういう意味でこの本は読みやすい。
この本がしっくりくる理由
いざトレーニングをしようと思い、改めてじっくり読んでみた。
読み進めると、下記の3点が私にはしっくりきた。
①日本人が書いていること
②トレーニングだけに特化したものではなく、睡眠環境を整えることをメインとしていること
③親が辛いと思っていなければ、今の寝かしつけがベストであると言及していること
①の理由は、長男のトイレトレーニングの際に英語の翻訳本を参考に進めようとしたのだが、どうもしっくりこなかった経験があるからだ。これ以外にも私にとって「どうも読みづらい」という本は翻訳本に多い。文化的な背景や親の心情、家の構造などが外国と異なることがその一因であると思う。
③について、「まさに!」という会話を長男のママ友としたので紹介したい。
「フルワンオペなので寝る時間確保のために別部屋管理でネントレをしたら、なかなか上手くいっている」と話したところ、「それ私も何度もしようと思った!けど、添い寝できるのも今しかない幸せだと思うのよね〜」と言われた。
彼女に悪気はないと思うのだけれど、そう言えるということはこの方は追い詰められていなかったのであろう。私は「ネントレしてどうにか寝てもらわなきゃ私が倒れちゃう!死んじゃう!」と思って始めている。「添い寝幸せ〜」なんてもう微塵も考えられないくらいに疲れ果てていたのだ。
というわけで、親が幸せならそれが正解!人それぞれ!
ネントレの準備
まずネントレ開始以前に、既に「睡眠の土台」は思考錯誤して整えていた。しかし特に寝る時間が長くなることはなかった。「睡眠の土台」を整えるだけで寝るようになる子もいるそうであるが、我が子はそうではなかったらしい。
「睡眠の土台」についての詳細はここでは述べないが、スリーパーについてだけ言及したいと思う。
我が家には長男用に買ってあった化学繊維の毛布地のスリーパーがあった。しかし、それを着せると次男がかなり嫌がることが判明。まだ寒い日が続く時期だったので、綿の厚手のスリーパーを探したところ、楽天で見つかった。
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洗うと多少毛玉ができるが、肌触りがよく、一般的な毛布地のような不快さがない。静電気も感じない。中に綿が入っていて暖かく、小さいサイズでも0歳の赤ちゃんには大きめなので足も隠れた。冬物のスリーパーをお探しの方には良いと思う。
(ちなみに6月現在は、西松屋で購入したパイル地のスリーパーを着せている。)
ということで、土台が整ったら次はねんねルーティンの確立をすることにした。
ねんねルーティン
現在長男はねんねルーティンがしっかりしていて、断乳以後睡眠に悩んだことはない。とにかく生活リズムが整っているタイプである。お風呂に入って歯を磨いて、本を3冊選んで私が読んで、電気を消して寝る。遅くとも20時半までには寝ている。幼稚園がある日は19時半までには寝ていた。
次男のネントレには長男の協力も必要なので、長男が流れを把握できるよう、次男にも全く同じルーティンを行うことにした。
それまでは同室で同時に寝かしつけしていたので、長男の本を読むだけで次男向けの赤ちゃん絵本は寝る前には全く読んでいなかったし、長男の長い絵本を読んでいる間に次男が飽きて泣くので、仕方なく添い乳をしながら絵本を読むのが日課であった。今考えると次男にとっては良くないことばかり…
それを下記のように改善した。
お風呂から出る
↓
次男ルーティン
授乳→歯磨き→絵本3冊→「おやすみ。大好きだよ。」と抱きしめて消灯→部屋を出る
↓
長男ルーティン
歯磨き→絵本3冊→消灯(私も隣で寝る)
(実はネントレから1ヵ月以上経った今は、長男も「おやすみ。大好きだよ。」と伝えて消灯後、隣で寝ずに家事をしている。次男の影響で長男まで1人で寝られるようになったのだ。)
これだけでもかなりの進歩である。
ちなみに長男のルーティン中は、ベビーモニターで逐一次男の様子をチェックしている。これが長男も面白いらしい。
また、長男と私2人だけの時間が毎日設けられるため、長男の心理的な満足感も高まったように思う。
さてやっとネントレに入るのだが、具体的にどうやって寝る時間が長くなっていったのかの経緯は、少し長くなってしまったので次の記事で書きたいと思う。導入が長くてごめんなさい。
まとめ
・子どもの睡眠に真剣に悩んでいるなら、この本はオススメ!
・特に第2子以降だとママも日中寝られないと思うので、やってみる価値あり。
・逆に「ネントレってどんな感じだろ〜自分の時間増えていいな〜」くらいの人には向いていないかも。準備と覚悟が必要。
・別部屋管理、睡眠の土台、ねんねルーティンが効果的!