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原作:久麻當郎、漫画:てしろぎたかし『R☆P ロマンポルノ』 熱を感じて

33年前に亡くなった私の父、三浦朗は、日活ロマンポルノ作品をはじめ、映画やドラマを多く世に送り出したプロデューサーだった。

昨年クリスマス直前に母が倒れて長期入院することになり、実家の郵便物を片付けていたときに、漫画の内容確認の郵便物を見つけた。
そういえば、ロマンポルノの漫画でパパがでてくるから内容確認が送られてくるのよ、といつぞ母が言っていたことを思い出す。

せっかく送ってくださっているのに不在なのもなぁと思い、私の家に送ってくださるよう連絡した。
ん?久麻當郎さん、くまあたろうさん、作者ご自身ではないか!
ずっと昔のこととはいえ、ロマンポルノには名作も多く、今でも観てくださる方がいる。
そして、こんなふうに漫画にまでしていただき、感謝が溢れてくる。

改めて、配信されているところまで漫画を全部DLして拝読。
主人公の阿里純は実在しない人物だけど、その他登場人物は神代辰巳さんも三浦朗も実名で登場する。
うちのおとうは金髪イケメン風のかっこいいキャラになっていた。あはは。

主人公通称アリは、その名の通り純粋で、作品作りと映画と一人の女性を愛し、心が真っ直ぐな男。
そう、当時、経営のためでありながら、ポルノ表現の中に自由や芸術性を留め、完成された映画として世に送り出すことに全てをかけて情熱を燃やした制作陣の想いを、人物にしたような主人公なのだ。
まだ最終回にはたどり着いてないので、皆さんにも『R☆P ロマンポルノ』ぜひ読んでほしい。生と性、そして当時の熱を感じてもらえるに違いない。

父が神代さんと見つめ合ってる写真とかみるといつも思う、すごく幸せそうな顔をしてるって。クマさんの才能とか、最高に好きだったんだろうな。
長くはなかったけど、いい人生だったんだ。
ちなみに私の母は某服飾ブランドのデザイナーで、日活女優の衣装を担当していたため、撮影所で父と出会ったそうだ。ウソみたいなホントの話。

私が父からもらったものは果たして何だろう。
同じような眼と情熱か。
いつにもまして、父と母から授かった我が身が愛おしい。


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