緑の風景の違い 「グリーン・グリーン」
誰もが知っている、もはや日本の童謡の中でもスタンダードといっていいこの曲。
実は60年代のアメリカンカントリー・フォークグループ、New Christy Minstrelsの楽曲。
カントリーミュージックの先祖たちが英国からアメリカに渡って来たとき、アパラチア山脈あたりに住み着いて彼らの音楽文化を伝承してきました。
ケルト音楽や、カントリー音楽には、どことなく緑の草原の風景が似合うような気がするのはこのあたりに要因があるのかもしれません。
米国の緑、グリーンは、こうしたイメージがあります。
翻って日本のグリーンは、どこか神秘的な薫りが漂ってきます。
山林の中、近所の並木道、皇居や新宿御苑などの公園施設。そこに在る緑へのちょっとした光の当たり具合で、風景は色合いを変えます。
場所によっては、その場所が聖なる場所のように感じられることもあります。何百年も前からそこにある大木や、神社の境内にある木々など。
そんな自然の風景は、大昔から人類の営みを見守ってきたのでしょう。日本人はその中に神、何か自分たちの存在を越えたものの存在を見出していったのでしょう。
お寺にある庭、枯山水などは、そういった、人の営みを包括する時間や時代の変遷をぐるっとまとめて置き換えたものともいえます。
清々しい緑を目の当たりにして、そんなことを考えるのも楽しいですね。
いいなと思ったら応援しよう!
いつも読んで下さってありがとうございます。頂いたサポートはいろんな音楽などを聴いてご紹介するチカラになります。あなたに読んでいただき、新たな出会いを楽しんでいただけるよう、大切に使わせて頂きます。よろしくお願いします!