作る・演じる場で詳しく読み、言葉の力を伸ばす
命じられて読むのでは、意欲も低く、学習効果も低い。作る・演じる場で、子供が自分流に表現するとよい。
例えば、子供が朗読劇の上演を目指し、自分の分担部分の音読台本を作り、朗読劇の練習して、実際に上演するとよい。その活動の過程で、上演する作品を詳しく読むことになり、語彙・文字・表現などの言葉の力が伸びる。
内容理解と音声表現の力が伸びるだけでなく、書き写す力と書く力も伸びる。一字一字、一語一語を丁寧にじっくりと認識しながら、ゆっくりじっくり理解し、文章表現にもなじむ。
そんな大切な台本作りと練習は、宿題にしないで、授業時間にできるようにする。そのためには、「問い」を立てて議論するためにこれまでたっぷり使っていた時間を廃止して、その時間を、台本作りと朗読練習の時間に使う必要がある。
拙著『国語を楽しく』(東洋館出版社)で、その理論と豊富な具体例を述べた。