マインドフルネスの脳科学 ~瞑想と脳内ネットワークの関係~
今回は,
マインドフルネスの主要な方法論である
瞑想と脳内ネットワークの関係についてメモ.
前回のメモのおさらいとして,
脳の休息と活動における主要なネットワークをまとめておくと,
■デフォルトモードネットワーク(DN:Default mode network)
・内側前頭前野や後部帯状回などが関与
・安静時,休息時のネットワーク
■サリエンスネットワーク(SN:Salience network)
・前部島皮質や前部帯状回などが関与
・刺激に注意(気づき)を向けるときに働く
■中央実行ネットワーク(CEN:Central executive network)
・前頭前野背外側部や後頭頂葉などが関与
・ワーキングメモリや遂行機能といった思考に関連する
これら,主要な3つのネットワークは,
DN(休息)
↓↑
SN(注意・気づき)
↓↑
CEN(思考)
という関係があり,
SNがDMNとCENの切り替えを行うネットワークといわれている.
では,
瞑想中はどの神経ネットワークが賦活されているのか??
◇瞑想と神経ネットワークの関係
瞑想の熟達度によって賦活される神経ネットワークは違うようである.
◎初心者
中央実行ネットワークを使った客観視と自己制御する段階.
◎上級者
思考を使うのではなく,
気づき(=サリエンスネットワーク)を使い,
どんな思考・感情・状況に対しても巻き込まれずに
完全に自由に見つめることができる段階.
◎達人
自動的にサリエンスネットワークが活性化し,
このモードが心の自然な状態になる.
このように,瞑想の熟達度が上がるにつれて,
サリエンスネットワークが賦活されるようである.
著者は瞑想ビギナーなので,
完全に中央実行ネットワークを使ったモードであるのは明らか.
呼吸瞑想時は,
「呼吸に意識を向けて,鼻先の空気の出入りに注意を向けて」
と一生懸命,思考している.
それでも,いつのまにか,
頭の中は仕事のことを考えていたりと
マインドワンダリング状態w
そして,
「あっ」
とサリエンスネットワークが賦活され,
再び,呼吸に注意を向けようと思考する.
この繰り返し.
いつかは自然とサリエンスネットワークが
自動的に賦活されるようになりたいものです.
(無理って言わないでw)
◆瞑想を長く続けている人達の脳活動
瞑想の熟練者を対象としたニューロイメージング研究によれば,
デフォルトモードネットワークは鎮静化し,
サリエンスネットワークが活性化しているそうである.
(これは凄い!)
さらに,好悪刺激に対して,
前頭前野や扁桃体の働きは変化しないそうである.
(これまた凄い!!)
前頭前野??
扁桃体??
これらについては次回以降に.
(もったいぶらせるw)
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