新卒就職した娘が半年で適応障害になり実家に戻ってきたことで感じたこと
2021年春。
うちは3人兄妹の末娘がいよいよ就職、新社会人になりました。
親としては、子どもたちが社会人になるまでは頑張ろうと何とかやりくりしながらついにその時を迎えホッとしていたのですが・・。
半年後、娘は勤め先への適応障害ということでクリニックに通っている状態で実家に戻ってきました。
元気で明るい性格が取り柄なので、社会人になって精神的にまいることは想像もしていませんでした。
(仕事がきついのかな?
そりゃ、いまどき新卒が一番嫌がる飛び込み営業する仕事を選んでしまったもんな~。しんどいよな~。)
など思いを巡らせていると、娘はきっぱり言いました。
「飛び込み営業がしんどいわけじゃない。むしろ結果も出せていてやりがいもある。社長のハラスメントに耐えられない。」
中小企業の社長の人柄に惹かれて入社したはずなのに半年後にこの結末です。
何があったんだろうと思いながらも、まずは娘の言い分を親としてはしっかり聞き入れて体調を整えることができるようにしました。
そして、その反面・・。
いまの私自身の仕事は、若手社員さんが大量退職している会社の育成コンサルをしています。
「若手社員が毎月数名辞めていきます。なにが原因でしょう?食い止める方法は何でしょうか?」
いつもはお話をする機会がない社長から、娘が戻ってきたタイミングでこのような相談を偶然受けました。
若手社員が会社を辞める理由を、私が関わる例で真剣に考えてみました。
まず気づいたのが、娘の会社の社長とクライアント先の社長には、共通点がいくつかありました。
・年齢は50代後半
・営業のたたき上げで成果をあげた
・その結果ひとりで会社を立ち上げて社員を雇いはじめた
そして、このような社長に共通する考え方もあるように思えました。
・会社に入社したら(ふつう)辞めないはず
・社会人だから理不尽でも上司の指示に従うはず
・社長も含め社員は家族だと思っているはず
このような考えが根底にあると、どんなコミュケーションになるかは想像がつきます。
「若手社員のためを思って」発言していることが、まったく反対の意に取られていることもありそうです。
ハラスメントをしているつもりはなくても、考えの方の根底がちがうと溝が深まるかもしれません。
一例ですが、クライアント先の社長のひと言が心に引っかかっています。
「ぼくは社員を褒めません。なぜなら、一度褒めるとそのさきずっと褒め続けないといけなくなるからです。社員が自立しなくなります。」
この考え方も「家族愛」のひとつなのかもしれませんが、ひとりよがりな信条が若手社員さんの退職の後押しになっているような気もしました。
「家族愛」にあふれる社長が嫌われるのを見るのは寂しいです。
立場を変えて、私の娘やクライアント先の若手社員さんから話を聞いて感じることがあります。
「いま勤めている会社で自分が成長できるか?」
入社してから早いうちに、ここを意識して仕事をしている人が多いと思います。
仕事のスキルがあがるだけでなく、人として早く成長したいという根本的な欲求が感じられます。
優秀な若手社員ほど今の会社で成長できなさそうだと感じると、そうそうに転職を考えているようでした。
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50代たたき上げ社長と若手社員の記事をこのようにふつうに書けるのも、娘が回復して人材系の会社でいきいきと仕事を始めることができたからです。
(*´ω`)
家族の健康はいちばん大切ですね。
(^-^)
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