Xperia買ったら俺がウォークマンになっていた件|虫オタによるXperia 1 VIの感想と作例
全国の迷える子羊の皆さん。とんでもねえもんを手に入れてしまいました。
「広角から望遠、マクロまで、森羅万象を撮れるヤツ」買っちゃいました。
『エクスペリア』っつーんだけど。
なんかポケットに入るカメラ。平べったい。俺の影もびっくりする薄さ。
ポケットのなかで電源ボタン横のシャッターボタンを押し込む。そのまま『エクスペリア』を取り出す。すでにカメラアプリが起動している。撮る。
たったいま、俺の世界から『撮り逃す』が消えた。
これは写真に魂を売った人間なら100パー分かると思うんだけど常にカメラを持ち歩きたいのよ。朝起きたら窓際でサボテンが笑ってるからシャッター切って、トーストにアボカド塗ってポーチドエッグのせたらシャッター切って、どぶ色顔で出勤のなかふいに空を見上げると鳥たちが踊ってるからシャッター切って、
ノブ先輩「やっぱ昼時は混んでんなァ!腹減っちまったよ!!」
俺「……ウス」
ノブ先輩「日替わりはハンバーグ定食?カァーー!気分じゃねェなァ~オムライスにすんわ!!」
俺「……日替わりでシャス」
ノブ先輩「お、きたきたァー!うっめェー!ってかお前のハンバーグ小さくね?笑」
俺「……こんなもんじゃないっすか?」
ノブ先輩「ってかいつも写真撮ってんのな」
俺「……いや…全然…大丈夫ッス」
ノブ先輩「ふーん、ストーリーにあげたりすんの?インスタ教えてフォローするから」
俺「……いや…全然…大丈うるっせえんだよォォォオオオオオ!!!!!写真に意味なんかねえんだよ。""俺たち""はシャッター切らなきゃ死ぬ病気なんだよ。あのな。ストーリーで共有したい、作品を作りたい、人々に感動を与えたい。違う違う違う。俺たちは目に映ったその瞬間を写す。ソレに心を動かされ、言葉にできないからイメージとして写真に残す。それだけなんだわ。分かったらさっさと店主にこの大きさでハンバーグ定食名乗ってんじゃねえよってテキサススマッシュぶち込んでこい。
そう。感動はいつだって貴方の隣にあるんです。
とにかくシャッターを切れればそれでいいんです。
そのへんで止まっているトンボだって
道の真ん中で待ち構えているカマキリだって
雨に打たれるハエだって
公園に落っこちてるバッタだって
お仕事中の極小のアリだって、全部撮れる。虫撮り放題。
ポケットからスマホ出す。撮る。以上終了。
────瞬殺。否、瞬撮。
手ぶらなとき唐突に出会うムシさん。
鞄にカメラ入ってるけど出すの面倒で諦めるムシさん。
マクロ撮影できなくて地面のシミみたい写ってるムシさん。
わかる。みんなの悩み、わかるよ。
撮りたいんだろ?でも撮れないんだろ?
見せてやるよ。お前らに。""正解""を。
まずこのXperia。レンズが3つ付いてる。
上から 超広角16mm、広角24mm、望遠ズーム85-170mm。
レンズが隅っこに縦に並んで配置されているのは、地面スレスレにレンズを寄せてより虫の目線に合わせて撮影する為に他ならない。真ん中に配置されてたらこうはいかない。ところで社名SONYの由来のひとつが「坊や」を意味するsonny。小さきモノ、つまり「虫」である。そういうことである。
超広角16mm
環境と合わせて撮れる欲張りレンズ。背景は奥行きが感じられる若干のボケとピント位置の解像感。画面が散らからないベストオブベストな仕上がり。
広角24mm
広角24mm(48mmクロップ)。いや、ポートレートじゃん。スマホの写真ってこんな感じだったっけ?なんかボケ方柔らかくて美し過ぎない?もっと仕上がりぬっとりしてるもんだろ。背景の緑色がまとまり過ぎてる。携帯写真の背景なんざ古本にある謎のシミみたいな不安になる汚っったねえ溶け方って相場で決まってんだよ。この会社、カメラ本体も開発して売ってんだよな。社内競合じゃないの。技術者、一回カメラ開発部長と飯食ってこい。ぜってー殴られっから。
テレマクロモード(120mm)※望遠ズームのレンズを使用
もうね、馬鹿かと。誰がここまで撮れるようにしろって言った。複眼は数えろと言わんばかりに描写しきれてるし、ボケなんてとろけるような滑らかさで思わず全裸になった。ピント位置の解像感、やわらかなボケ具合、怖いものなしの撮影倍率。もう逆にこれ以上なにを望めばいいんだ。
望遠ズーム85-170mm
望遠もかよ…おまえこの距離でこんなんも撮れんの?俺の写真が上手過ぎるんじゃないかと錯覚してしまう。これピント合わせるだけの自動モードだよね?Xperiaの導入を検討している諸君は心してかかってほしい。守りたい確かなモノを魂に宿していないかぎりアンタのそのカメラの腕はXperiaに撮らされている傀儡となるだろう。
防水
もう前が全然見えないくらいの豪雨。雨の化身カタツムリすら突如現れた巨大な水溜まりに為す術なく溺れるほどのドカ降り。手の甲に当たる雨粒が痛いし、湿気ヤバくて長靴とカッパの中が「絶対に整わないサウナ」みたいになってるけど安心してほしい。Xperiaの防水機能はこんなことじゃ揺るがない。雨に打たれ続けるカメムシもこの通りである。Xperiaは人を自由にする。この雨の下でもっとも自由なのはXperiaを持つ俺とこのウズラカメムシにちがいない。いや、カメムシ。お前は隠れろよ。
Xperiaの快進撃は止まらない。浸水上等。水中に逃げられた蟹もこの通り。どこまでも追える。なんつーか、もう無敵だよね。近くも遠くも水中も撮れる。ピント追従も追い詰められたスッポンくらい離さないし怖いもの無し。追えないものは「夢」くらい。最近バアちゃんから「起太くんの夢はなに?」って聞かれるのが辛い。
作例
いつでも撮れる…何でも撮れる…楽しすぎる……
俺はいま布団で寝ていたはずなのに、気付いたらXperiaを握って歩いてる。買ったら最期。身体はたちまちXperiaに支配され自我は消滅する。
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