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肩甲骨の動きと筋活動パターンについて

【肩甲骨に影響を与える筋の機能について】

  • 肩甲骨の上方回旋の回旋軸は、肩外転早期には肩甲棘近くに、外転の後期には肩峰突起の近くに存在する。

  • 僧帽筋上部線維は肩外転の開始時に有意な上昇を示し始め、残りの可動域を通して漸進的に上昇が認められる。
    →外転早期(鎖骨を挙上する役割)/外転後期(僧帽筋下部の下方への牽引と均衡する役割)

  • 僧帽筋下部は肩外転の後期にとくに活動する。

  • 前鋸筋は肩外転の全可動域に渡って漸進的にEMG活動レベルを増加させる。

  • 僧帽筋中部は前鋸筋の強力な前方牽引力を中和するために菱形筋と一緒に働く。

僧帽筋下部と前鋸筋の活動により肩甲骨は"上方回旋、後傾、外旋位"をとることで肩峰が挙上し烏口肩峰アーチへの圧を減らすことが出来る。

【障害リスクについて】


前鋸筋の活動低下=肩甲骨の上方回旋と後傾が低下
結果的に僧帽筋上部の活動が高まり肩甲骨の挙上で代償されインピンジメントのリスクが高まる。

小胸筋のタイトネス
=インターナルインピンジメントのリスク増加

小胸筋は肩甲骨を下方回旋、前傾、内旋させる働きがあるため、タイトネスを起こすと肩甲骨の外旋が制限され関節窩が前方を向いたまま動作を起こすことになる。
また、上方回旋も制限されるため肩峰が挙上せず、肩峰下の障害を招きやすい。

円背姿勢:肩甲骨の上方回旋と後傾が低下し、肩関節挙上、水平伸展が制限される。肩甲骨の挙上での代償が入りやすい。

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