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仏教・スピノザ

スピノザは、「神は無限である」といった。世界は神の延長であると。神の存在証明はしていない。それは自明とされた。言ってしまえば、神は存在しないと同じ意味である。「汎神論」とも言われるが、「無神論」でもある。スピノザの言う「神即自然 (deus sive natura) 」は般若心経の「空即是色」と変わらない。

フリードリヒ・ニーチェは「神は死んだ」と言ったが、超人概念でそれを代替した。それは、スピノザの神であり、仏教の仏性である。彼はキリスト教を「ルサンチマン」の道徳として徹底的に批判した。ニーチェは、古代インド哲学、特に仏教に感動し、ありのままを認める考え方に共感した。ニーチェは、「ニヒリズム(虚無主義)」を標榜ししたが、ニーチェにとっての「真理」とは、「力への意志」が常に生み出し続けることだった。永劫回帰の現実を虚無と捉え、そこからよりよい世界に向かうことを「自己」を「超克」すると考え、超人になる。覚者になる。悟る。無限に近づくとする。つまり、仏になると言うことであろう。(即身成仏)

 

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