いますぐ止める『ぐるぐる思考』
頭の中に、ネガティブな考えや心配事、腹の立つ相手のことなどが浮かんできて、考えないようにしようとしても、いつまでも考え続けてしまう・・・
こんなことはありませんか?
このような状態は誰にでも訪れるもので、心理学では、「反すう」とか「ぐるぐる思考」などと呼ばれています。
楽しいことや、問題の解決策を考えるのならいいのですが、すんでしまった過去のことや、変えられないことを思い悩むのは、「今」という大切な時間を味わうことを邪魔してしまいます。
休日や楽しいことをしている時にこうなってしまうと、せっかくの時間や、楽しい気分が台無しですよね。
ということで、今回はこの「ぐるぐる思考」を止めるアイデアをいくつかご紹介させていただきます。
戦略① 気づいて立ち止まる。
まずは、自分が今、「ぐるぐる思考」をしてしまっているということに気がつくことが大事です。気がつきさえすれば、一瞬、立ち止まることができます。
例えば、このパターンの思考に、「ぐるぐる君」とか名前を付けて、「あっ、また『ぐるぐる君』が暴れだした!」などと考えるのもいいですね。
もうひとつ、有効なのは、「・・と、私は思った」と付け足してみる方法です。
「くそー、腹が立つ」・・・と、私は思った。
「自分は、何をやってもうまくいかない」・・・と、私は思った。
あたかも、ドラマのナレーターが語るようにしてみると、自分自身をドラマの登場人物のように客観的に見ることができます。
戦略② アウトプット(書く・話す)する
ぐるぐる回っている考えを、ノートに書き出したり、誰かに話したりして頭の外に出してやる。これで、スッキリしますし、考えを客観的に見つめることができるので有効です。
戦略③ 別のことに集中する
何でもかまいませんので、他にできることを見つけて、それに意識を集中します。できれば、運動、散歩など体を動かすアクティビティが効果的だと思います。
戦略④ 考え始めるきっかけを避ける
「ぐるぐる思考」が始まるときの行動パターン、時間や場所、状況が決まっているならそれをできるだけ避けたり、変えたりするようにします。
きっかけ・パターンがわからないという人は、まずは、それを見つけるように自分を観察してみるのがいいですね。
戦略⑤ 先延ばし、時間を決めて考える。
これは、あのアインシュタイン博士がやっていたという方法だそうです。
例えば、「毎日21時から15分だけ、まとめて、ぐるぐる考える。それ以外は、考えない。」など、考える時間を決めて、それ以外は考えない、という方法です。思考の「先送り」作戦、ですね。考える時間は、先に確保されているので安心できますし、やってみるとわかりますが、先送りにしている間に忘れてしまう、というのもよくあります。
戦略⑥ 五感で観察できるものへ注意をシフトする。
頭の中で、考えがぐるぐる巡っている、ということは、意識が、自分の内側へ内側へと向かっているということです。そこで、なんてもいいので、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚など、五感で感じられるもの、つまり自分の外側に意識を向けて、それに集中するという方法です。
あなたに有効な方法は、ありそうでしょうか。
「ぐるぐる思考」を止めて、人生の「今」を味わい尽くしましょう。
「今」に留まることができれば、悩み事の多くは去っていきます。
大切なのは、考えから無理に目をそらそうとしないこと。
見ないようにすれば、余計に気になってしまうものです。
また、ネガティブな考えが浮かんでいるからと言って、間違っても自分を責めないこと。
「ネガティブだっていいじゃないか、人間だもの」(みつお風)
という感じですね。
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