「スキーマ療法㉑感情抑制」を複雑性PTSD/ボーダーライン・パーソナリティー症の目線から説明してみた
18種類のスキーマの16コ目
「感情抑制スキーマ」です。
このスキーマを獲得してしまった原因は、
前回の「厳密な基準」「否定/悲観」と同じで
欲求と感情の自由な表現が満たされなかった為です。
それらに加え
⒈感情を表に出した時に親から恥ずかしい思いをさせられた
⒉文化的に自己抑制を非常に重んじていた
⒊家系的に「感情はうちに秘めておくもの」という信念が共有されていた
本人の特徴は、
①自分の感情について語ったりしない
②感情的に平坦で自己抑制しているように見える
③ポジティブもネガティブも、どちらの感情も抑制している
④相手と親密になるより、相手に対し「自己抑制」することに価値を置く
⑤もしも感情が表に出てしまったら、自分をコントロールできないと恐れる
⑥もしコントロールを失ったら、自分は「恥をかく」「罰を受ける」
「見捨てられる」と信じている
⑦自然な振る舞いや遊び心は、どのようなものか思い出せない
⑧自分の弱さを他人に示したり、感情を込めて対話することが苦手
⑨自分の感情欲求を無視し合理性を過度に重視する
⑩強迫性障害になりやすい
⑪他人から見ると「厳格過ぎて楽しくない人」と見える
⑫「怒りを溜め込んでいて、いつ切れるかわからない人」と見られる
⑬感情的で衝撃的な相手を恋愛パートナーに選ぶが、長続きしない
治療目標は、
⑴自分の感情をありのままに感じ、表出できるようになる
⑵「どうやって怒りを相手につたえるか」
「物事をどのように楽しむか」
「どのように愛情表現するのか」を学ぶ
⑶合理性を重要であるが、感情を同じぐらい重要であると理解する
⑷他者が感情を表出するのをバカにするのをやめる
常に理性や秩序で感情を抑制します。
感情を出すような社交的な場面は避けます。
お酒の力を借りて衝動的に振舞うこともあります。
お世話になっている人の人間性が好きになれない事が
あったりします。
嫌な人なのに、お世話になっている矛盾に苦しみます。
「イヤな気持ち」を持ってはいけないと感情を抑え込みます。
好きにならなければいけないとか。
お世話になっている人が実親だとしたら、さらに感情を抑制します。
親だろうが、お世話になっている人だろうが、嫌いでいいと思います。
「嫌い」と「お世話になっている」は切り離したほうがよいです。
スキとかキライは、お互い様だと思います。
血縁などに囚われず、好きに過ごせばいいと私は思います。
お読みいただきありがとうございました。