書くスキルを磨く
今日のおすすめの一冊は、バーバラ・オークレー&オラフ・シーヴェ氏の『学び方の学び方』(アチーブメント出版)です。その中から「集中力を高めるポモドーロ・テクニック」という題でブログを書きました。
本書の中に「書くスキルを磨く」という興味深い文章があったのでシェアします。
有名な政治家、ベンジャミン・フランクリンは文章を書くために内在化(自己のものにすること)の手法をとった。この“フランクリンの手法”を使うためには、すばらしいと思う文章を見つけるのがよい。段落をひとつ選んで、その中の個々の文章にある一語か二語を書き留め、それぞれの文章の要点を思い出す手掛かりにしよう。
そして次に、これらのキーワードをヒントにして、その文章を再現できるかどうか確かめよう。もとの文章と、自分が書いた文章とを比較して、どちらがよく書けているか確かめよう。元の文章の言葉づかいのほうが優れているだろうか?優れた文体なのか?もしそうなら、どうすれば自分の文章を改善できるかを学習したことになり、ほかの人の文章をただたんに記憶しているのではない、ということを認識しておこう。
上手に書く術にかかわる“自分自身の”連鎖を、積極的に構築し始めているのだ。このテクニックを使っているうちに、やがて、元の文章よりも優れた文章が書ける方法が見つかるだろう。もちろん、このテクニックは文章を書くためだけに機能するのではなく、芸術、言語の修得、その他創造的な取り組みなどの場合にも、機能する。
優れた文章を書くスキルや芸術的なスキルの内在化につながる方法は、立ち止まって、すばらしい作品を生み出しているものは何かを考えることだ。たとえば、新聞、ブログや書籍の中にある文章を読んでいて、目を引く見出し、冒頭部分、段落や結末に出会ったとき、しばらく立ち止まってみよう。
そして、なぜそれほどまでに惹きつけられるのかを考えよう。また、ほんとうに気に入った写真を見ているときには、ひと呼吸おいて、それほどまで気に入っている対象はなんなのかを考えてみよう。やがてそのうちに、優れた文章とほかの作品に共通している要素がわかるようになるだろう。こうした不文律を認識できていれば、それが、落ち着いて文章を書いたり芸術的な創作物に取り組んだりするとき、役に立つに違いない。
文章を書く時、全部の文章をそのまま書き写したら、ただの模倣やコピーや引用になってしまいます。これは作曲でも絵画でも創造的なものは皆同じです。しかし、文章の中の気になる単語をいくつか書き写し、あとは自分でそれを繋ぎ合わせて、別のトピックスも付け加え編集するなら、自分のオリジナルな文章となります。
これは早く正解を導き出すと言う従来の思考法(情報処理力)とは別の、情報編集力と同じ考え方です。見つけた情報(気になる言葉や知識など)を組み合わせ、オリジナルな考え方にしていくものです。書くスキルを磨きたいものです。
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