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息ができるだけで奇跡の連続
今日のおすすめの一冊は、矢作直樹氏の『替えの利かない「あなたとわたし」』(サンマーク出版)です。その中から「朝、目が覚めるという奇跡に感謝」という題でブログを書きました。
本書の中に「息ができるだけで奇跡の連続」という心に響く文章がありました。
わたしたちが毎日ふつうに呼吸ができていることを、あなたは当たり前だと思っていませんか。 でも、いつなんどき、それが当たり前にできなくなるかもしれません。
救急医療の現場で働いていたわたしは、救急車で運ばれてくる人を毎日たくさん診てき ました。息ができず酸素が脳にいきわたらなくなると、脳は酸欠になってやがて心臓も止 まってしまいます。 そういう切迫した状況では人工呼吸器をつけて、人工的に酸素を送ります。
今こうして苦労もなく息をしていられるのは、けっして当たり前ではありません。それは、奇跡の連続です。
わたしたちの体は、呼吸により肺で血液にとり入れた酸素を心臓に送り、全身に運ぶことで命を保ち続けています。誰に指示されるでもなく、あなたという人間を生かすために、体じゅうが働いてくれているのです。
息ができるのは、地球上に酸素があるおかげです。空気の大半は窒素ですが、酸素が21%ほど存在し、この2つの成分で99%を占めています。こうしたバランスがあるから、息をすることができるのです。 わたしたちは、この地球上でなければ、生きていられないのです。
さらに言えば、人の細胞には約2万数千個の遺伝子があると言われています。そこには、わたしたちの両親、またその両親・・・・・・というように、ご先祖様がずっと途切れずに命を繋いできてくれた歴史が詰まっています。
その誰か一人でも欠けていたら、今の自分は存在していません。 そんな奇跡の連続のなかで、わたしたちは生かされているのです。
◆遺伝子工学の泰斗、村上和雄氏は、こう語る。
この宇宙に1個の生命細胞が、偶然に生まれる確率は、宝くじを買って一億円が百万回連続で当るくらいまれなことだと言われています。その細胞を、私たち人間は1人につき60兆個ももっている。それほど私たちの存在は、有り難いことなのです
我々が人間として生まれてくることは、気の遠くなるくらい、稀(まれ)で、奇跡的なこと。もしかしたら、ほんの少しの間違えで、ミミズやハエとして生まれてきても、文句も言えないというレベルの奇跡。
まさに、息ができることも同じで、我々は奇跡的に生まれ、そして生かされている。
「息ができるだけで奇跡の連続」という言葉を胸に刻みたい。
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