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ベジタリアンでいる意味ってなんだろう

肉と魚を食べないと決めてから、ちょうど一年が経った。

そもそもベジタリアンになろうと思ったのは、インドに留学した時にできた友達がベジタリアンだったことが大きい。国に関わらず、10代の頃は、周りと違うことを恥じてしまうような文化があると思っていて、マイノリティでも素の自分でいられる友達の姿がかっこよく見えた。

あと、父もベジタリアンで家では基本的に肉と魚は食べていなかったから、ベジタリアンになることにそこまで抵抗感がなかった。

でも今は、一年が経過してベジタリアンでいる意味がぼんやりしてきているので、その意味を再確認するためにこのnoteを書く。


健康のため

ただ「体にいい」というイメージをなんとなく持っていて、具体的にどんな効果があるかわからなかったのでハーバード大学の医学部が出している記事を読んでみた。

現時点(2024年7月)では、ベジタリアンの食事が健康にどのような影響を及ぼすか、正確なことを述べるにはまだ十分なデータがないらしい。だけど、これまでの研究で明らかになっていることはいくつかあるそうだ。

心臓病

ベジタリアンは心臓発作や心疾患による死亡リスクが低いという証拠が存在する。数年前に発表された76,000人以上の参加者を含む研究のデータを統合し、分析したところ、ベジタリアンは心臓病で死亡する可能性が平均25%低いことがわかった。

がん

多くの研究が、野菜や果物をたくさん食べると特定のガンの発症リスクが下がることを示唆していて、ベジタリアンの方がベジタリアンでない人よりもガンの発症率が低いということがわかっている。しかし、ベジタリアンの食事が、肉や魚も含む植物中心の食事より良いとは限らない。

また、赤身肉を食べるのをやめれば、大腸がんの潜在的な危険因子がなくなる、とも記事に書いてある。だけど、すべての動物性食品を避けることでリスクがさらに下がるかどうかは明らかではないらしい。

2型糖尿病

セブンスデー・アドベンチスト(プロテスタントの教会)を対象とした研究では、ベジタリアンの糖尿病発症リスクはベジタリアンではない人の半分であったことが明らかになった。その上、植物中心の食事が2型糖尿病のリスクを減らすという研究結果も出ている。

感想

・あくまでも「可能性」や「リスク」が高いか低いかという話であって、実際に何人が心臓病で亡くなって、何人が骨折したから、確実にベジタリアンが健康にいいという研究結果はまだない。

・「植物中心の食事」が健康にいいことは実証されているが、「肉と魚を完全に排除した食事」がヘルシーかどうかはまだ不明である。

・ただ、ベジタリアンが「健康にいい可能性が少なからずあるよ」っていうことを言いたんだと思う。

個人的な倫理観

先日たまたま、うなぎを捌く様子を間近で見る機会に恵まれた。今まで、生きた状態の動物を捌くのを見たことがなかったので、けっこう心に響いた。詳しく描写はしないが、目を背けてしまったくらい衝撃が強かった。

それでも、見てはよかったなと思っている。食べ物に限った話ではないけど、現代は昔に比べて、誰が、どこで材料をとって、どのようにしてお店まで運ばれてきて、どのように調理するのかを知る機会は少ない。

私は結局、プロセスのきれいなところだけを見て、心が痛むようなところには目を向けていない。それだと、「いただきます」を言っている意味も薄れてしまう気がする。生々しい現実は見れないけど、美味しい料理だけいただきます、というのは個人的には納得がいかない。

反対に、動物を殺して、捌けるなら食べてもいいと思ったけど、私はそれができないから、ベジタリアンになろうって決めた。

最後に

「ベジタリアンになりなさい」とか「ベジタリアンが正解」とかを言っているのでは全くなく、個人的な見解に基づく捉え方なので、参考程度に読んでください。

2025/02/17


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