四万十の旅ものがたり🐟⛰🚣♂️
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高知県四万十市
本日のお目当ては天然うなぎと鰹の塩タタキ。
天然うなぎはすぐに売り切れるという噂に
天然うなぎのためなら早起きなんてどんと来いだ!!!
と気合い十分で、早起きも見事に成功し、天然うなぎが食べられるというお食事処に昼前には到着した。
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それなのに、すでに天然うなぎは売り切れ。
さすがに泣いた。
て、て、てん、ねん、う、な、ぎぃ、、
結局、養殖のうな重を注文。
天然うなぎを食べてみたかったけれど、養殖だって天然だってなんだって美味しいことに変わりはない!!
開けると目をキラキラさせてしまう蓋ランキング第一位は、やっぱりうな重の蓋かもしれない。
うな重の蓋を開けるときの自分の顔を見てみたい。間違いなく幸福に満ち満ちた表情をしている。
恐らく3年ぶりくらいのうなぎ。
さらに、家でうなぎを食べるときはいつも、小さなカットを2つ3つくらいだから、この日は食べても食べてもうなぎがいて、
「こんなにいただいちゃっていいんですか?」
と、こちらが恐縮してしまった。幸せ。
絶滅危惧種のうなぎ、世のうなぎ問題。
いつか本当にうなぎが食べられなくなるかもしれない
次うなぎが食べられるのはいつだろう
と思いながら食べた最後のひと口が
いっっちばん美味しかった。
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次は佐田沈下橋へ
山と山の間から流れる広大な四万十川、そこに架かる柵のない橋。
川底が透き通っていて、さらさらと川が流れる音がする。
海の音もそうだけれど、川の音も、聴くだけで心が浄化される。水の音って偉大だな。
しばらく川を眺めていると、ペットボトルが川の中でゆらゆらと揺れているのを発見した。
一瞬にして、なんだかとても悲しくなった。
けれど、よくよく見てみると、そのペットボトルは何かの目印みたいだった。
うん、そうであってほしい。
切実にそう思う。
そして、そんなに深い訳はないのだが、訳あって佐田沈下橋から夜のお食事処まで歩いた。
約6キロ。
まあ、歩いたその訳を簡潔に説明するならば、
「バスに乗り遅れた」
ただそれだけ。
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友達と私が好きな芸能人のラジオ番組を聴きながら歩くこと1時間半。
予定していたお食事処は予約で満席だそうで、
別の場所に移動したのだが、
そこがなんとも素晴らしかった。
個室の和室へ案内され、疲労が溜まった脚もゆっくりと伸ばすことができた。
注文したのは、お店のお姉さんオススメである、夕獲れの鰹の刺身と、鰹の塩タタキ、ウツボの唐揚げ。
鰹の刺身。
夕獲れ、ということは、本当にさっき獲れたばかりってことですよね??え?え?
と友達も私も興奮冷めやらぬ面持ちで出迎える。
一口食べると、上顎や舌に吸い付くほどモッチモチ!!モチモチの刺身ってなんだ?!
友達にこの凄さを伝えようとしたけれど、
餅が口の中にまとわりついて喋られなくなるときと同じように、
モチモチすぎて何も口に出して伝えることができなかったので、手をグーパーグーパーさせた。
伝わった。ノンバーバルコミュニケーション。
お次は、スライス玉ねぎに隠された鰹のタタキ。ご覧の通り、鰹が全く見えない。
失礼しま〜すと玉ねぎカバーを剥がして、鰹を取り出してみるとこれがまたぶっっあつくて大きい。
よく隠れていられたな?と言いたい。
頭隠して尻隠す。お見事です!!
高知に来たら絶対に食べたかった鰹のタタキ。
実際に食べてみると、分厚くて大きくて柔らかい!
鰹のタタキってこんなに柔らかいんですか???
うわ〜今までの常識を覆してくるこの感じ大好きだ〜!
こちら、ウツボの唐揚げ。
ウツボ、いかつい見た目とは裏腹に、身はふわっふわで柔らかくて、街一番のヤンキーが実は優しいみたいな魚だった。
ウツボの皮や衣はカリカリ。
1人であと3皿いける、と友達に言われ、
「そんなことあるか〜?(食べる)ほんまや!」
という茶番をしたけれど、ほんまだった。
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高知県で訪れたのは四万十市のみ。
本当は、清水サバや鮎もいただきたかったけれど、うなぎに鰹にウツボという、豪華で贅沢なお魚祭りに、わっしょいわっしょいできた。
川が綺麗なところは、その綺麗さに比例して素晴らしい食材が手に入るし、綺麗だからこそ生まれるものもある。
川に住む魚のためにも、その美味しさを守るためにも、水を大切にしていきたい。
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〜おまけ〜
愛媛の道後、宇和島、高知の四万十を巡った3日間。
スプーンが止まらないさつまめし、
竜宮城のごとき宇和島鯛めし、
見下ろす景色も見事な宇和島城、
太陽の光をいっぱい浴びたかわいいかわいいみかん畑でのみかん狩り、
広大な四万十川、
モチモチすぎる鰹の刺身、
分厚くて柔らかい鰹の塩タタキ、
優しいヤンキー魚ウツボ、
「初めて」が詰まった3日間だった。
正直、田舎の実家と変わらない風景がときどきあって、
「旅行」という実感が薄まりそうなときもあったし、
都会育ちの友達が田舎の慣れない環境に「楽しめているかな?」と、
よそ者である私が田舎精神を発揮して心配してしまうこともあった。
けれど、このいくつもの「初めて」が、この旅を何倍も豊かなものにしてくれた。
美味しい「初めて」、美しい「初めて」、楽しい「初めて」。
「初めて」はこんなにも人をワクワクさせてくれるし、
「初めて」を経験した後の感動は忘れられない。
やっぱり旅行の醍醐味は「初めて」だと思う。
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