横串の顧客課題パッケージ
こんにちは!「三度の飯よりアライアンス」でお馴染みのひろき所長(@hiroki_ps0807)です。
元アナログ商社マンで、今はパートナーサクセス株式会社でアライアンスを科学しています!
noteでは代理店チャネルを活用する企業にとって有益になるようなTipsを発信します。
今回のテーマは「ソリューションパッケージ」です。
このような方におすすめ
パートナービジネスの責任者や担当者
マーケティングや販売推進に関わる方々
販売代理店の仕入企画に関わる方々
販売代理店と一緒に描くストーリー
代理店チャネルで売上を伸ばすには、「代理店のカタログ設計」にこだわることが大切です。
代理店営業マン視点での「売れるストーリー」を、しっかりと魂を込めて、カタログに描いていく必要がある、ということは前回の記事で述べた通りです。
では、具体的に「売れるストーリー」とはなんでしょうか??
その答えに迫るために、今回は「ソリューションパッケージ」なるものを取り上げたいと思います!
商材選定の切り口
まずは、代理店営業マンが顧客にサービスを提案する際のアプローチを考えてみましょう。
大きく分けると、その切り口は4つに分類されます。
サービス指定での紹介
販売代理店によっては、ノルマが課された、いわゆる注力商材がある一方、顧客から特定サービスの紹介依頼を受けるケースも存在します。
特に、大手複合機販社や地域の地場商社は、取り扱いサービスも豊富であり、また、顧客接点の多さやネームバリューを通じた信頼・信用から、サービス購入窓口として一本化されているのです。
比較提案
上記同様の理由で、顧客からサービス検討時に比較検討を相談されるケースも珍しくはありません。
代理店営業マンは、カタログのサービス一覧から自社で取り扱っているかどうか、まずは確認します。
導入済みサービスの追加提案
クロスセルを通じて売上アップを狙うといった優秀な代理店営業マンは、「〇〇〇システムを導入していれば、×××とも連携できて便利になる」といったことに熟知しているため、積極的な追加提案を推進します。
尚、「システム連携」は、ストーリー設計という点で一つのキーワードです。
特にIT・SaaSにおいては、複数のサービス間でのシステム連携を通じて、顧客満足度の向上を図るケースが多いでしょう。
課題ヒアリングからの選定
“ソリューション営業”と呼ばれるアプローチがこの課題ヒアリングからの商材選定に該当します。
「〇〇〇に関する業務を効率化したい」、「×××(法改正など)に対応したい」といった顧客の課題を見逃さず、その解決に向けて、カタログから適切なサービスを選んで紹介していくのです。
言わずもがな、特に複数サービスを取り扱っている販売代理店にとってこのアプローチは難易度が高いと言えるでしょう。
以上が4つの切り口ですが、ここでお伝えしたいことは、これらそれぞれは、販売代理店のカタログのストーリー設計そのものである、ということです。
課題毎に厳選されたソリューション群がリコメンドされている
上記の切り口において、特に注目すべきは、「課題ヒアリングからの選定」です。
これは市場環境の変化や、それに伴う販売代理店自体の変化が大きく関わっているのですが、この点は別の記事で取り上げたいと思います。
代理店営業マンが顧客の課題を取りこぼさずに適切なサービスを選んで紹介するためには、顧客課題に応じた、解決策(ソリューション)となり得る厳選されたサービスがカタログ上にわかりやすいカタチでラインナップされていることが大前提です。
その上で、営業マンが課題に紐づけてシンプルに紹介できるようにカタログの構成や中身が設計されているかが最大のポイントです。
ソリューションパッケージについて、販売代理店の視点で簡単にまとめたいと思います。
ソリューションパッケージとは、「顧客課題や社会課題を踏まえて、社内外問わず、サービスを、目利きして、組み合わせて、リコメンドすること」と定義することができ、最終的には、複数の商材を抱える個々の代理店営業マンにとって、シンプルでわかりやすい「カタログ」に落とし込まれるものと言い換えることができると考えています。
これはベンダー・メーカーの視点でみると、自らのサービスに固執することなく、幅広い視点での顧客課題や業務フローを理解した上で、組み合わせを含めた総合的な提案を行う必要があるということを意味しています。
最後に、ソリューションパッケージの有名どころの一つとして、リコー スクラムシリーズを取り上げたいと思います。
営業マンが売りやすいように、必要なサービスがシンプルにパッケージとして仕立てられていることに加えて、営業マンのインセンティブ制度に紐づいている点も注目です。
以下の記事でも取り上げているので、ぜひご参考ください!
結論
代理店チャネルでの売上拡大には、代理店のカタログ設計にこだわることが大切であり、代理店営業マン視点での「売れるストーリー」が大事です。
代理店は自らの競争力を確保し、売上拡大を図っていくために、「ソリューションパッケージ」に注力していく中で、メーカー・ベンダーは自らのサービスだけに捉われずに、代理店とともに、顧客の課題や社会的なニーズに向き合って、広い視点からその課題解決パッケージをストーリーとして描いていくことが大切になるのです。