亜鉛欠乏症とビタミンD欠乏症
亜鉛とビタミンDの機能における役割
亜鉛はビタミンDと重要な関係を持つ必須ミネラルです。研究によると、血中亜鉛レベルが低下すると、思春期の少女においてビタミンD欠乏を予測できる一方で、亜鉛の補充は閉経後の女性におけるビタミンDレベルを上昇させることが示されています。
また、ヒト腹膜マクロファージを用いたin vitro(試験管内)研究では、亜鉛がカルシトリオール(1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール)の放出を誘導することが確認されています。
さらに、亜鉛はビタミンD依存性遺伝子の転写活性に必要な補因子として作用し、ミネラルイオンの調節を含む多面的な機能を発揮します。
また、ビタミンDは亜鉛トランスポーターを誘導し、亜鉛の恒常性を調節する可能性もあります。
適切な濃度の亜鉛とビタミンDは、筋骨格系をはじめとする体の健康を維持するのに役立ちますが、どちらか一方の欠乏により、ほぼすべての体のシステムに影響を及ぼす様々な障害が発生する可能性があります。