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イスラエルの孤立について、国際情勢の素人が思うこと

イスラエルの孤立がますます進んでいる。
言わずもがな、その理由はガザ情勢だ。

特に先日のラファ空爆により、イスラエルはこれまで以上の非難を浴びており、インスタグラムなどのSNSで「All Eyes on Rafah」と書かれた画像が拡散される事態に発展している。

しかしイスラエルが態度を軟化させる気配はあまりなく、国際社会における孤立は今後さらに進むと思われる。
そんなイスラエルの孤立について、国際情勢の素人の私が思うことを書く。

(私は学生時代、国際法等に関する知識を詳しく学んだことがあるが、それでも国際情勢に関しては素人の域を出ないため、拙い内容ではあるが素人としての見解をまとめたい。)


イスラエルの言い分もわからなくはないけれど

多くの人がイスラエルに思うことは、
「言い分はわからなくはないけれど、やりすぎだ」
という点だろう。

確かにテロの攻撃を受けたことは悲惨であり同情できるが、その報復が明らかに度を越していることが問題だ。
一国家としてテロ組織を壊滅したいとの思惑はわかるが、テロ戦闘員ではない民間人の多数の犠牲をはじめ、明らかにやりすぎな点が多い。

そもそもイスラエルの報復は、昨年の時点ですでに国際法違反の可能性が高いとされてきた。
イスラエルが支持されないのはまさにこの点であり、単なる感情論で非難されているわけではない。
テロへの報復は国際法として適切かどうかを考えることが重要であり、この点でイスラエルは多くの国や機関から支持を失うことになる。

イスラエルとパレスチナの複雑すぎる背景

そもそも、イスラエルとパレスチナの問題は今回のガザ情勢に限った話ではない。
両者のいさかいは2000年以上前にさかのぼるという、気が遠くなるような争いである。

そしてここ30年近くの流れを見ても、和平は行き詰まっているようにしか見えない。
1993年のオスロ合意でパレスチナに暫定自治区が設置されたものの、結局パレスチナ国家は実現せず、ガザはイスラエルに軍事封鎖されている状況だ。
また、イスラエルはこれまで占領地で入植活動を続けており、国際法違反であると見なされている。
一方、パレスチナではハマスが台頭、イスラエルを国家として認めず、ガザ地区をはじめパレスチナの解放を主張する。

こう書くだけでイスラエルとパレスチナはこれまでも泥沼の関係であったことがわかる。
そこにきて今回のガザ情勢だ。

イスラエルがいくらテロへの報復は正当と主張しても、これまでの歴史を考えればあまり説得力はなく、国際的な支持も多くは得られないだろう。
また、ここまで激しい報復攻撃をすれば、「テロへの報復に乗じて結局ガザを支配したいだけでは?」などと思われても仕方ない気もする。

イスラエル政府は「パレスチナ人を支配したいとは考えていない」などと長年述べているようだが、本心はどうだろうか?
このあたり、私は専門家ではないので何とも言えないが、いかんせん背景が複雑すぎる問題である。

アメリカの態度の変化

イスラエル寄りのイメージが強いアメリカも、徐々に方針転換している様子がうかがえる。

バイデン政権は今年の2月、イスラエルがパレスチナ自治区で続ける入植活動は国際法違反であるとの見解を示した。
トランプ政権時代に入植活動は国際法違反ではないとされていたが、その見解を変更した形だ。

さらにバイデン政権は先月、アメリカ製の武器利用は国際法違反の可能性がある(違反とは断定せず)とし、暗にイスラエルに圧力をかけている印象を受ける。

こうした流れも相まって、イスラエルへの国際的な非難は高まるばかりだ。
本来、テロ攻撃を受けた国家は多くの同情を受けるはずだが、報復のしすぎで非難されるというなかなかにカオスな状況である。

テロ組織のハマスを手放しに支持することはできないが、イスラエルもあまり支持できない。
国家の建前はさておき、アメリカも含め多くの一般人が思うことはまさにこの点かと思われる。

特にイスラエルのパレスチナに対する姿勢は長年賛否両論に分かれ、そこにきて今回のガザ情勢だ。
ハマスだけでなくイスラエルへ非難の声が高まったのも正直無理はないだろう。

SNSで出回った「All Eyes on Rafah」画像

冒頭で述べたが、先日のラファ空爆により、インスタグラムなどのSNSで「All Eyes on Rafah」と書かれた画像が広く出回った。
私がインスタグラムでフォローしている外国の方の多くも、この「All Eyes on Rafah」画像を投稿し、イスラエルを非難していた。

こうした投稿は一種のトレンド的な流れもあるかもしれないが、私がインスタグラムでつながっている外国の方はかなり本気でイスラエルに怒っている印象である。
そして私自身、その気持ちはよくわかる。

やはり難民キャンプに対する空爆、それによる多数の死者は、一般的に考えて到底容認できるレベルのものではない。
日本人以上にガザ情勢に敏感である欧米圏内などで「All Eyes on Rafah」の画像が出回ったのも無理はないだろう。

別にSNSが全てではないが、こうした状況でイスラエルが支持を回復するのは相当困難であると思われる。
特にSNS全盛の現代社会であれば尚更。
私自身インスタグラムをやっていて、この国際的な流れは強く感じた。

ラファ空爆は「悲劇的な過ち」と発言したけれど

イスラエルのネタニヤフ首相自身も、ラファ空爆は「悲劇的な過ち」であると先日発言している。
が、これでイスラエルが態度を軟化させるとはやはり思えないだろう。

イスラエルの主張ははっきりしている。
とにかくハマス壊滅まで戦闘をやめないという点だ。

たとえ多くの民間人が犠牲になろうが、国際的に非難されようが、とにかく今のうちにテロ組織を壊滅したいとの思惑だろう。
将来的に二度とテロ攻撃を受けたくない、とにかく今のうちにテロを排除したい、そんな思いも強いのかもしれない。
何より、長年のイスラエルとパレスチナの複雑な関係を考えれば、イスラエルが今回のガザ情勢のように暴走するのも不思議ではない気もする。

しかし明らかにやりすぎの報復はダメ、国際法違反の可能性が高いことはダメだという、こんな「当たり前の思考」すらネタニヤフ氏の頭にはもうないのだろう。

そもそもここまで暴走したら、将来に強い禍根を残すことなど目に見えている。
攻撃を受けて家族を失ったパレスチナ人が、将来的にイスラエルへの報復を強く誓うかもしれない。

そうなれば報復の応酬という、人間として結局何も進歩しない状況がさらに続くわけだ。
こんなことは素人でも容易に想像できる。
しかしネタニヤフ氏の思考は我々一般人とは大きく異なるようだ。

私は国際情勢の素人のため、一国の首相や大統領の思考や思惑を詳しく論ずることはできない。
ラファ空爆は悲劇的な過ちであると「いちおう」発言したネタニヤフ氏だが、彼の本心はどこにあるのだろうか。
正直私にはよくわからない。

そもそも、イスラエルの中で今もガザ侵攻を強く支持し続ける人はどの程度いるのだろうか?
今のネタニヤフ氏のやり方に心底賛成しているイスラエル人はどのくらいいるのだろうか。
このあたりも私はよくわからない。

現代人として考察を続けること

繰り返すが、私は国際情勢に関して素人である。
が、イスラエルとパレスチナの問題に関しては今後も考察を続けようと思う。

両者の過去や現状についてはある程度知っていたつもりだが、こうして文章にまとめていると、改めて論点を整理できて有意義に思う。
同時に、素人なりの疑問や考察も生まれてくるというものだ。

特にイスラエル・パレスチナの問題は、我々日本人からすると理解しがたい点が多い。
その原因は宗教観の違いかもしれないし、哲学思想等の違いかもしれない。
かくいう私も宗教思想はなく、宗教に関する争いは正直よくわからないのが現状だ。
だからこそ可能な限り情報を追い、少しでも両者の言い分と論点を整理できればとも思う。

最近、こうした国際情勢について再び学ぶことが多い。
あまり他人事に思わず、現代人として考察を続けていきたいと考える次第である。

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