『学びとは何か』7/8回
「学ぶ」を「学ぼう」!
そう思い立った私にとってどストライクなタイトルの本書を8回に分けてアウトプットしています。
今回は7回目(第7章)!一緒に学びましょう!
前回は↓です。
前回のざっくりおさらい
知識は、主観的であり、生き物である。
「生きた知識」はダイナミックに絶え間なく変化し、新しい知識を生む。
今回は、熟達のさらに先、「超一流」についてみていきましょう。
熟達することについては4回目や5回目で出てきました。
「熟達する」とは、その分野の知識のシステムをつくりあげていくこと
でしたね。
❼超一流の達人になる
①「1万時間」の訓練
国際的に活躍できる熟達のレベルになるには、どんな分野においても一万時間程度の訓練が必要になります。
いわゆる「1万時間の法則」と呼ばれるものですね。
1日3時間訓練して、約10年です。
練習時間と熟達のレベルの間には歴然とした関係があります。
とはいえ、ただ時間をかければいいわけではなく、どれだけ集中しているかも重要です。
さて、みなさんは、1万時間をかけて「何かを極めたい」と思いますでしょうか?この変化の激しい時代においては、極めた頃には時代遅れになっている可能性も高いです。「何を学ぶか」の選択もよ~く考えたいものです。
②超一流の人のトレーニングとは?
「超一流のトレーニング」と聞いて、どんなイメージをお持ちですか?
「とにかく時間をかける」「ストイック」「金にものを言わせる」
などでしょうか。
超一流の人は、小さい頃から質の高いトレーニング方法を模索しつづけ、実践している。また、実践しながら集中力の緩急の付け方、時間の配分のしかたも同時に学んでいる。
自分なりの方法を「模索しつづけ」「学んでいる」。ここが重要ですね。
スキルを身につけたいとき、教科書どおりの方法でやっていませんか?「な~んかしっくりこない」「こうした方がいい気がする」なんてことはないでしょうか?
その気づきを実践して、変化し、よりよく改善しつづける力を持っている人が超一流になれるのです。
③「天才」の遺伝子
「天才の遺伝子はこれ」と言えるものはありません。
自分の特徴を生かし、人にはできない能力を発揮する可能性は誰にでもある。
ただし、それなりの「よい環境」は必要です。
これを言ってしまうと「私にはよい環境はないから…」と思ってしまいますが、本当にそうでしょうか?
自分からそんな環境に飛び込んでいくことをしましたか?環境をつくる努力はしましたか?
踏み込んでみましょう。超一流の人たちはそんな行動力も持っているのだと思います。
④創造性とは
創造性は特別な才能を持った人が特別な分野で示す特別な能力ではない。
状況に合わせて自分独自のスタイルで問題を解決できる能力であり、臨機応変であることの延長線上である。
創造性ってゼロからイチ(0→1)を生む、というようなイメージですが、何もないところから一気にまったく新しいものを生む創造性は存在しません。
創造的なパフォーマンスというのも同じで、まったく存在しない要素を創り出すことではなくて、すでに存在する要素をいままでにないやり方で組み合わせることから生まれるのです。
そう考えると、創造性ってそんなに難しくないように感じませんか?
⑤一流の創造性を持つには
一流の人はさらに先の創造性を持っています。
自分の時代に存在する最高の技術や知識を叩き込んだ上で、自分の現状に課題を見つけ、自分なりのやり方で現状を乗り越え、向上を目指した結果として創造的と人が認めるパフォーマンスが可能になる。
「最高の技術や知識を叩き込む」ってところですでに委縮しちゃいますね。
「創造性」は天から降ってくるものではありません。真に創造的な人たちは、向上することへの挑戦を止めない人たちです。
一流へ、さらに超一流へと進みたいのであれば、止まっていてはいけないのです。
⑥結果が想像と違ったとき
偉大な発見によって歴史に名を残した人たちは、どんな人でしょうか?
予期せぬ結果に直面したとき、自分の仮説に縛られず、無視をするわけでもなく、結果を説明できるあらゆる可能性を考え、別の理論を考え出すことができた人
私も「あ、なんか思ってたのと違ったわ~」で終わってしまうことがあります。「無視」の状態ですね。そこからさらにつっこんで考えることが大事なのですね。
この例として本書では、惑星の軌道が円ではなく楕円であることを発見したケプラーをあげています。自分の理論値と、別の人(ブラーエ)の観測値のたった0.13度の差を「誤差」とは考えなかったのです。面白いですね。
⑦修正する力
思い込みや仮説は、正しい場合も正しくない場合もあります。
何かを学習し、習熟していく過程で大事なことは、誤った思い込みをつくらないことではなく、誤った知識を修正し、思い込みを修正すること
です。本書では何度も出てくる内容です。それだけ大事なことなのです。
いま持っている知識は、新しい知識を創るベースとなるとともに束縛でもあります。
一流の熟達者が創造的であるのは、彼らが「思い込み」にはまらないように、常に意識的に思い込みを破ろうとしているからなのです。
思い込みをぶち壊しちゃいましょう!
⑧「セレンディピティ」
『セレンディップの三人の王子』という童話で、
賢い王子が予期しないことに遭遇したときに、そこからいつも幸運をもたらす発見をすることから、できた造語
この言葉、本書を読むまで知りませんでした。(汗
でも、知ってからアンテナが張ったのか、最近この言葉がよく聞こえてくるようになりました。
⑨どういう自分になりたいか?
そのためにどういう訓練をすればよいかを具体的にイメージできなければ熟達者になれないし、ましてや一流や超一流など夢のまた夢です。
「東大に入る」「金メダルを取る」「社長になる」という結果の願望を持つだけではダメなのです。
「どういう自分になりたいか?」
改めて考えてみてはどうでしょうか。もちろん、私自身への問いでもあります。
▼次回は最終回
どこまでも探求しつづけ、新しい人を開く人「探求人」…
このような探求人を育てるにはどうすればよいのでしょうか?
つづく
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