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『モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語』
1976年に出版された名著なので「昔読んだ」という方も多いでしょう。
私は子どものころ、全然本を読まなかったので、この本を知ったのは最近のことです。
1976年。そんな昔に出た本なのに「今の時代へのメッセージ」のようなものを感じました。
一緒に学びましょう!💪
きっかけ その1
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『あなたが世界を変える日 12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ』の、訳者の話で本書がでてきます。
「大人には見えていないものが見えている」
という点で、環境サミットでスピーチした当時12歳の少女セヴァンと、本書の主人公である少女モモが重なると言います。
また、「時間銀行」「ぬすまれた時間」「灰色の男たち」というキーワードにもワクワクしました。
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きっかけ その2
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もう一つのきっかけは、『ソース あなたの人生の源は、ワクワクすることにある。』です。
ワクワクすることは優先順位をつけずに全部同時にやる!
この言葉に背中を押されて、封印していた「小説を読む」を復活させました。
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まるで「現在」のようだ
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「時間は貯蓄できる!」
「貯めた時間は5年で2倍になって返ってくる!」
そんな言葉に、本書の世界の人々はだまされます。そして、
時間を節約するためにせかせかと生活し、自分の時間がどんどん短くなり、1年がとんでもなく早く過ぎ去ることに気づきすらしない。
ん?
「老後はゆっくり過ごす」。そんな幻想を抱いて自分の時間を削り、ひたすら働く。現実の世界でも、そんな時代がずっと続いています。
人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていく。
あれ?
世の中は便利なことであふれ、ますます効率重視の生活をしています。タイパ(タイムパフォーマンス)重視なんて言葉もよく聞かれます。
なんだか、50年近く前に書かれた本の中の世界と、現在の世界がだぶって見えるのは気のせいでしょうか?
物語は、読み終わってからはじまる
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本書の中では、モモの活躍でみんなの時間が戻ってきます。
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ですが、このリアルの世界ではモモはいません。
だから、私たち自身が考える必要があるのです。
「時間」とは何なのか?
このリアル世界における「時間どろぼう」とは何なのか?
「豊かさ」とは何なのか?
辞書で引いたような一般的な意味を問われているわけではありません。
「自分自身の答え」が問われていると感じます。
私自身は「すごくせかせかと生活している」自覚があります。
とても「豊か」だとは思えません。いまは。
『不可解』
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最近聞いた曲も、本書につながるように感じました。
花譜(かふ)さんというバーチャルシンガーをご存じでしょうか?
最近だと、『うる星やつら』のEDを歌われています。
私はよく知らなかったので、代表曲の『不可解』を聞いてみました。
この曲の中にこんな歌詞があります。
お金とか、ビジネスとか、効率とか
そういうことじゃないでしょう?
愛情とか、友情とかそういう何かじゃ計り知れない
心が打ちひしがれたあの不確かな情景を綺麗だと思うのは
きっとそれこそが
人間の証だ
本書を知らなくてもグッとくるものがありますが、なんだか本書ともつながってさらにシビれました。聞いてみてください。
(なんでもつなげて考えるのは悪い癖かもしれませんが😊)
まとめ
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本書を読むと、まるで今現在のことを書かれているように感じました。
本書でみんなの「豊かさ」を取り戻してくれたモモは、この世界にはいません。主人公は私たち自身です。
「豊かさ」、感じたい。
「時間とは何か?」「豊かさとは何か?」それを問い続けながら、
自分の行動の先にきっと豊かさがあると信じて、進み続けます。
本日の学びはここまで。また来てください。👋
読書期間 2022/10/03-2022/10/15
初版発行 1976/09/24
<文庫本> 私はこちらで読みました。
<単行本(ハードカバー)> 持ち運びには適しません。
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