自分と向き合うことで得られるもの
人に伝えたくなる心理学。本日のテーマは、
「セルフモニタリング」
です。
最近ではモニタリングという言葉が多く聞かれるようになってきました。これは日頃、私達が見ているテレビ番組の影響かもしれません。実はこのモニタリングという言葉。心理学の世界でも重要なものとして扱われているんです。
今回はセルフモニタリングがどういうものなのか。私達の生活にどのように役立つかをお伝えしていきます。
1.セルフモニタリングって何?
英語で書くとセルフ(self)は自己。モニタリング(monitoring)は監視、観察といった意味があります。直訳すると自己観察。シンプルですよね。
「自分を観察すればいいのかぁ。それで一体何が変わるの?」
こう疑問を抱く方も多いと思います。では、実際にセルフモニタリング行った様子を説明していきます。
2.セルフモニタリングの例
例を出して考えてみましょう。今回は・・・せっかくなので僕自身が最近行ったセルフモニタリングについてお伝えします。
例)
僕は4月1日から1日1時間の勉強をするぞ! という野望を抱きました。その結果を毎日つけていきます。達成できた日を「○」できなかった日を「✕」にしています。
4月1日(土) ○
4月2日(日) ○
4月3日(月) ✕
4月4日(火) ○
4月5日(水) ○
4月6日(木) ○
4月7日(金) ○
4月9日(土) ○
4月10日(日) ○
4月11日(月) ○
お分かりいただけたでしょうか。4月3日に野望を打ち砕かれた男の生き様を(笑)
この結果から、自分を観察することでどういったメリットがあるかを説明します。
まず4月1日の結果を見てください。1日1時間勉強するぞー! と僕がnoteで宣言した日です。言い出した日はやる気が最も高まっている日です。○がつくのは当然かもしれませんね。
4月2日も初日からのやる気が続いて、1日1時間の勉強を達成することができました。そして問題の4月3日を見ていきます。
3.セルフモニタリングのメリット
なぜ、4月3日に問題があるのか。皆さんは分かりましたでしょうか?
そうですね。「✕」がついているからです。この印で目標を達成できなかったことが分かるんですよね。
これが自分を観察することのメリットです。
今回は自分の10日間の行動を観察しています。皆さんは10日前に自分が何に取り組んでいたか。覚えているでしょうか?
何かを決意した日。目標を決めた日であれば覚えている方もいるかもしれません。しかし、そうでなければ人は当たり前に日常を消化していきます。
「あ、今日はいいことがあった」
「今日は悪い日だった」
と思うことはあっても、それが何日だったのか。何が原因だったのかを振り返る人はあまりいません。そこで、自分の毎日に「○」と「✕」をつけてみます。すると、これだけで自分の行動を探ることができるんです。
では4月3日。1日1時間の勉強をできなかった原因は何なのか?
4月1日(土) ○
4月2日(日) ○
4月3日(月) ✕
まずは曜日に注目してください。土曜日と日曜日に達成できて、月曜日にできなかった。土日にできたのに、月曜日にはできなかった。この理由は何なのか?
多くの方は気づかれると思います。仕事があったかどうかが原因かもしれないと。休みの日は仕事がなかったから目標を達成できた。でも、仕事があった日には忙しくて目標を達成できなかった。
これが原因だと分かれば、あとは対策をとるだけです。
実際、僕は仕事の日は忙しくて勉強できませんでした。その事を反省して、毎朝起きたら1時間。必ず勉強の時間をとるようになりました。朝起きたら必ずやる。優先順位を上げたため、その後の結果は4月4日から4月11日まで。毎日目標を達成することができました。
このようにセルフモニタリングには、自分の行動を把握しやすくする効果があり、このデータから対策をとることができるようになるんです。
4.セルフモニタリングのデメリット
これといったデメリットというのは特にありません。もしあげるとするなら、毎日の記録をつけるという点。これが苦手な人は少し苦痛に感じるかもしれません。そういう方は記入する情報をなるべく少なくしてもかまいません。
例)
4/1 ○
4/2 ○
4/3 ✕
記録をとるだけならこれだけでも十分です。何曜日などの情報も、もし達成できなかった場合など。問題が発生した後から見直してもかまいません。大切なのはできている時とできていない時、その時の状況を思い出すキッカケを作ることなんです。
5.まとめ
セルフモニタリング。自分の行動にちょっとした記録をつけておくだけで、過去の自分を振り返ることがとても簡単になります。そして、自分の日頃の行動を見直すだけで改善できる習慣はいくつもあります。
例)朝起きれない
昔の僕はこういう問題をよく抱えていました。ただ、起きれなかった日に印をつけていくと共通点が見つかったんです。それは普段と眠る時間が違ったことです。
実際、眠る時間と起きる時間を統一することで、朝起きられないという問題はなくなりました。そして、朝起きられないと悩みを抱える方にセルフモニタリングをお伝えしたところ、その方の問題も解決することができました。
自分が抱えている問題は、他の人が悩んでいる問題だったりするんですよね。人を観察するにはまず自分から。これを心がけることで、自分の理解を深めることにつながります。
皆さん、いかがでしたでしょうか。もし達成したい目標などがあれば、ぜひ自分の行動をセルフモニタリングすることをオススメします。自分を知り向き合っていくことで、もしかしたら、自分の取り扱い説明書を作ることができるかもしれません。
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