見出し画像

初体験で分かる、人の優しさ

本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。

良い習慣を身につけよう!

本日のテーマは、

「弱い人の立場になって考える」

です。

フルマラソンを走り終わって、

僕には、最後にもう一仕事残っていました。

それは、

「我が家に帰還すること」

これが最重要ミッション!!

42.195km走ったからと言って、その場で倒れていい。

そんな法律はありません。

実際、

テレビなどでオリンピックの映像を見ていると、

走りきった選手が倒れ込んで、

「大丈夫か!!」

たくさんの心配するスタッフに囲まれて、

酸素吸入器や、タオルをかけられる。

そんな感動的なシーンをよく目にしてました。

でも、

現実は・・・。

ゴールには誰もいないし、帰るのは自分の足。

フルマラソンの痛みを抱えた、自分の足

なんです。

改めて、ミッションについて考える。

我が家にたどり着くには、電車を3回乗り継いで、それなりの距離を歩かなくてはならない。

そんな現実を目の当たりにして、僕はポケットの中に手を入れる。

そう、

こんな事もあろうかと。。

魔法のアイテムを用意してきたのだ!

その名も、

「大人のカード」

このカードを天高くかざし、黄色い自動車を止めることで、

自然と我が家へと導いてくれる、魔法のカード。


ん?


あれ?


どこ・・・。


入れたはずなのに・・・。


見当たらない?!!


魔法使いが杖を持っていなければ、ただの人。

MPは0

そして、

足だけに関して言えば、

HPも0

どうしよう。

とりあえず、歩こう・・・。


公園から駅までは、徒歩5分程度。

それを倍の10分以上かけて、ゆっくりと歩く。

信号を渡って、左手に駅が見えてくる。

最寄り駅は地下鉄。

地下にある駅と書いて、地下鉄

駅の入口に向かう道。それは地下へ向かうための下り階段。

足を痛めている時の階段って・・・。

手すりにつかまりながら、一段ずつ足をおろしていく。

足を下ろすたびに、膝から下にかけて痛みが襲ってくる。

「本当に家までたどり着けるのか」

そんな事を思いながら、駅の改札へたどり着く。

あとは電車・・・。

ではなく、再び下り階段。

エレベーターはないのかよ!

足を刺激しないように、頭だけを左右に動かして、辺りを見回す。

もちろん、そんなものは見つからない。

「頑張れ、頑張れ」

自分を応援しながら、必死の思いで、電車にたどり着く。

ガタンゴトン。

電車内、日曜日のお昼過ぎ。

休日は出かけている人が多いせいか、そこそこ混んでいる。

席はすべて埋まっていた。

座ることもできない。

つり革に持たれながら、電車に揺られていく。

「あと2回電車を乗り継ぐのか・・・」

どうして、マラソン会場の目の前に住んでいなかったんだろう。

本気でそんな事を思っていた、

その時、

「席、どうぞ」

目の前の席に座っている、若い女性が声をかけてくる。

ん?

誰に言っているんだろう。

辺りを見回してみる。

「あの、しんどそうに見えたので。よかったらどうぞ」

もしかして、僕に言っているのか・・・。

「ああ! いえいえ。大丈夫です。お気遣いありがとうございます。」

僕が笑顔で返すと、

「なら良かったです」

と笑顔で返す彼女。



衝撃です



今まで席を譲ることはあっても、譲ってもらった経験はありませんでした。

年齢は今年で40ですが、普段からランニングしているので、体力には自信があります。

だからこそ、

フルマラソンを走ったり、フルマラソンの1週間後にハーフマラソン入れたり。

できるだけ面白く、成長できるための人生を送っているのですが。

自分自身が、体力がない人の立場になる。人に席を譲ってもらう。

そんな経験がありませんでした。


しんどそうにしていた僕に対して、勇気を出して、席を譲ろうとしてくれた彼女。


そして、席を譲ってくれると言われた時の嬉しさ。

実際に席には座らなくても、

僕の心は次第に軽くなっていったのでした・・・。


追伸
 自分が弱い立場になった時こそ、

人の気持ちが理解できる。

改めてそう思いました。

年齢を重ねた方、足腰が不自由な方にとって、

階段がどれだけの脅威になるのか。

エレベーターや、エスカレーターがどれだけ人の役に立っているのか。

人の気遣いがどれだけ嬉しいか。

今回はたくさんの学びがありました。

やっぱり、人生に無駄な事なんてないのかもしれませんね。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?