[これを見ればわかる!]デザイナーから見る建築家 谷尻 誠さんの新たな時代の働き方
今の働き方に満足していますか?
建築家でもあり起業家でもある谷尻 誠さんの本『CHANGE 未来を変える、これからの働き方』を読み返しました。
本当にいい本だなって思うのでぜひ読んでほしい。
この記事では、ただまとめるだけでは面白くないので、私の目線つまりデザイナー目線で響いた内容をピックアップして皆さんに紹介します。
これを見ればおおよその内容は理解できますが、これだけ説明してもなお実際に手に取って読む価値のある本だと思います。
第1章 今の仕事、楽しいですか?
これで悩んでいる方は本当に多いのではないでしょうか。僕もそうです...。楽しい仕事の環境がないなら作ってしまえ!ということで現在僕はフリーランスをしております。
働くとは傍(はた)を楽にすること、まわりのみんなを楽しくすること。
谷尻さんは働くことに関してはこう考えているみたいですね。硬い言葉でいうと社会貢献になるのかもしれませんが、誰かを楽にする。まわりのみんなを楽しくする仕事って絶対楽しいし、どんどんやりたいたくなる!
仕事が楽しくなる「ナイスミスマッチ」
アイデアを生み出すことは簡単ではなく、大量のリサーチから成り立つことですが、それが楽しくなる言葉。
「懐かしい未来」...これは反対の言葉を掛け合わせた言葉で一見矛盾しているのですがこれが実現できれば、すごく面白いコンセプトのモノができあがると思いませんか?
言葉遊びかもしれませんが反対の言葉から新しいアイデアが生まれてくるかもしれません。
なぜを3回繰り返す。
とくにフリーランスでやっている僕にはすごく刺さったところでした。自分でやっていると「ここまででいいかな」とか思ってしまうところがあるのが正直なところですが、なぜを自分に対して質問してみてしっかりと理由のあるものができたときこそ、納得できるタイミングなのだと思います。
なかなか行動しないのは、悩んでいる自分が好きなのでは?なぜを繰り返して行動する。ダメだったらその理由をまた考える。言い訳をするということは悩んでいない。今の悩んでいる自分が好きなだけ。
マッチョな側面も垣間見えました。
コトバのコンセプトを大事にする。
これは多くのデザイナーに役に立つ話だと思います。クライアントと打ち合わせをして形にしてくと思うのですが、形から入ってしまうと好みが分かれてしまう。しっかりと言葉としてコンセプトを先に固めておくと、ズレが起こらない。
クライアントとの共通の認識は言葉で作っておく。
第2章 仕事のセンスは磨けますか?
これからもっとスキルアップをして、評価されたい人向けのパートです。
説得より納得。いい空気を作る人になる。
誰かと一緒に仕事をするときには意見の違いが出てしまうのは仕方のないこと。説得や論破してしまうのは、相手は気持ちよくないですよね。納得させることができれば、そのアイデアは加速してさらにいいものになると思います。
いい空気を作れる人って、なんだか優しいムードメーカーな人な気がします。
見たことがないのに、どこかで見たことがあるもの。
これは時に国を超えて人々を魅了します。
これが見つけることができればグッと距離を近づくことができます。コンペ案件などはこれを狙いたいなぁ。
アイデアはいつもオープンにする。
アイデアは周りの人に相談する。
さまざまな視点からアドバイスをもらう。自分の中のクローズドなアイデアにしないということです。
そして最後には相談した相手に「○○さんのおかげでうまくいきました!」と感謝を伝える。こうすれば応援してくれる人が増えていく。
名前を外して考える。
名前があるだけで結構な量の固定概念がついてくることに気付かされました。
名前を外すと本質が見えてきます。デザイナーという職業の名前を取っ払ってみると、よりよく考え実験する人かな...とか。
第3章 人を動かすコミュニケーション術とは?
誰もが知りたいところですよね。ここまで読んですごく柔軟な発想を持っている人なので、きっとノリがよくて意識しなくてもできるのだろうと思っていました。
谷尻さんのコミュニケーション術が言語化されていて僕たちも応用できそうです。
ネガティブな面は武器になる。
ネガティブな面はコンプレックスであり、弱点だと思っていました。
でもよくよく考えてみると、漫画に出てくるヒーローって多くはもともとは落ちこぼれではありませんか?
そんなヒーローを応援したくなるのは、落ちこぼれが努力をして活躍することで共感が得れるから。
仕事はスポーツだと考える。
体育会系のゴリゴリな言葉ではありません。
チームスポーツと考えるということ。
苦手なところは他の人にやって役割分担した方が、チームとして勝っていける。この発想があれば「頼むのが申し訳ない」がなくなるはず。
「あなたにやってほしい!」そう伝えるといいし、そんなチームメイトがいるって素晴らしいですよね。周りに頼ろう。
第4章 もっと上手に働きたい
仕事をうまくこなして、楽に仕事ができるようになりたい。うまく指示が出せて、もっと仕事の幅が広がればいいのに...。
谷尻さん風の考え方から学んでみましょう。
社食堂 うっかりを起こす場所
谷尻さんのオフィスには社食堂があります。社員はもちろん一般の方も利用可能です。
オフィスなのでもちろん建築に関する本がたくさんあります。
ご飯を食べにきた人がうっかり建築の本を手にして好きになってしまった。こんなうっかりを谷尻さんは狙って仕事を設計しています。
自分の仕事だけでなく、建築業界全体にも目線が向いているってすごいですよね。
新しい価値を見つけること。
仕事の幅を広げるには必要なことだとはわかっていますが、どうすればいいのでしょう。
「自分が決めた評価軸で行動していくこと」この本ではバスケの経験と映画からその学びを紹介してくれています。
自分のコンセプトで戦って試してみて、勝負していくという感じでしょうか。すごくここには行動して自分で学べる伸び代が存在すると感じました。
第5章 これからの働き方を知りたい
激動の時代で働き方が変わっている中で、谷尻さんが考える正解を紹介してくれています。
自分がメディアになる。
もはや発信力というものは必須の時代になりましたね。
ここでは単純に自分がメディアになるという話だけではなく。建築に広告装置を埋め込んだアイデアを紹介しています。
自分がメディアになるだけでなく、建築もメディアにしていました。僕は自分もメディアになりながら、どこに広告装置を作っていこうかな。
自分自身で仕事を作れるようにならないといけない。
さまざまな事業を取りまとめている谷尻さん。
まさにこれからの時代に必要な感覚ですね。AIの発展により人間がする仕事は減るとともに新たな仕事が生まれてる。そこについていって新たな価値を作って提供していくことが必要となってきますね。
終わりに
この記事でこの本が面白いと思って手に取ってもらえると幸いです。そうすれば谷尻さんのようなクリエイティブな思考を持って活躍する人が増えるのではないかって思っています。
こんな言葉もこの本で紹介されていました。NIKEの言葉です。
「スポーツ人口を取り合うよりもスポーツ人口を増やそう。」
僕はデザインに感心を持つ人が増えてくれることを願っています。そうすればもっと面白い世界があるはず!
ご覧いただきありがとうございました。