ピンチがいっぱい~2022年7月に読んだ本から
読んだ本を忘れないため、毎月、読んだ本の中から 印象に残った本 を 記事にしている。
7月に読んだ本の中から、印象に残った本3冊。
1 大ピンチずかん 鈴木のりたけ
牛乳をこぼした!
氷が舌にくっついた!
テープの端が見当たらない!
こどもが出会う さまざまな大ピンチを、その大ピンチの大きさと 5段階のなりやすさで分類した絵本。
この「ずかん」で学習して、来たるべき「大ピンチ」に備えよう!
「あるあるある」と ずっと笑いながら読んだ。
鈴木のりたけさんは、お子さんの様子から この本をつくったのだろうか。
「こどもが出会う大ピンチ」とあるが、大人の私も いまだにしょっちゅう出会っている。
食べ物をこぼしたり、飲み物をひっくり返してじゅうたんをよごしたりは、いつものこと。
もちろん、洗濯機の裏に、靴下だけじゃなくて いろいろなものを落とす。
ホイルを落としたら、ころころ転がってびろ~んと伸びてしまった。あわてて拾って まき直したけど、ごわごわになってしまい、元の箱に入らなかった。
お風呂のふたをとったら、なぜか栓がぬけていて、お湯が入っていなかった。
ああ、子どもとかわらない私。
子どもたちは、こうしてたくさんのピンチに出会って、その対処法と「世の中は たいていのことはなんとかなる 」ということを学習していくのね。
2 一万円選書 北国の小さな本屋が起こした奇跡の物語 岩田徹
北海道の小さなまちの書店。経営難に苦しむ店主は、先輩からの依頼をきっかけに「一万円選書」を始める。が、経営難は変わらず。
しかし、あるTV番組がきっかけでインターネット上で話題になり、今や3000人ほどのお客さんが選書を待つようになる。
noteでも多くの方が、記事を書かれている「いわた書店」「一万円選書」の物語。
「これまでの人生で 嬉しかったことは?苦しかったことは?」
「何歳のときの自分が好きですか?」
選書カルテの問い。「私なら 何て書こうか」と考えながら読み始めた。
この「一万円選書」は有名だし、なんてったって地元北海道の本屋さんだということで以前から知ってはいたが、やっと本を読むことができた。
何よりも、「本を愛している」というのが、感じられたのが、嬉しい。
さらに、実際に選書されている本が、たくさん紹介されていたのも、とっても嬉しい。さっそくメモした本がたくさん。
現在、「行ってみたい本屋」のNO.1。
3 7.5グラムの奇跡 砥上 裕將
喜多見眼科医院に勤める 新人の「視能訓練士」野宮恭一。
院長や同僚にきたえられながら勉強の日々。
目が傷ついているのに、カラーコンタクトをはずさない、女性。
月一回、認知症で緑内障の夫を検診に連れてくる妻。
青い鳥をどうしても見つけたい少年。
患者と向き合い、人間として視能訓練士として成長していく野宮恭一の物語。
「視能訓練士」・・また、新しい職業の存在を知った。
眼科に行くと、いつも同じ方たちが検査をしてくれる。看護師さんだと思っていたが、あの方たちが、視能訓練士なのだろうか。
前作「線は、僕を描く」同様、「静かなお話」ということを強く感じた。
ただ、前作は「静かでやさしい」だったが、今作は「静かで力強い」といった印象。それは、主人公・野宮が、新人で経験不足なのだが、時には自分の判断で病気に立ち向かっていっているからかもしれない。
常日頃、自分も恐れている病気も扱われていたため、読んでいて少し苦しい時もあったが、どのお話も 前向きに終わっているので読後感はよかった。
気軽にお出かけしたり、人に会ったりできなくなって2年半あまり。
こんな生活になって 一つだけ良かったことは、オンラインでいろいろなことができるようになったこと。
特に、私は 児童文学関係の講演や講座をzoomで視聴できるようになったのは、とっても嬉しい。
ここ6月7月は、富安陽子さんの講演と、はたこうしろうさんの講演を聴くことができた。
杉山亮さんの「ものがたりライブ」も視聴できた。
あっ! 劇団四季の「はじまりの樹の神話」オンデマンド配信も 見ることができた。
いつか、直接会場に行ける信じて、おもしろそうな講演・講座はないか調べている日々だ。
読んでいただき ありがとうございました。