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摂食障害を持つ子供の母親として学んだこと1

「普通の家族」と思っていた日常が、突然崩れた日

私たちの家族は、どこにでもいる普通の家族だと思っていました。娘は明るく、活発で、学校でも友達がたくさん。流行に敏感で、おしゃれを楽しむ姿には、どこか自分を大切にしている印象がありました。しかし、ある出来事がきっかけで、その平穏無事だった日常は一変しました。娘が摂食障害、過食嘔吐に悩むようになったのです。

ある日、トイレから戻らない娘

あの日、何気ない食事の後、いつものように娘がトイレに行きました。でも、いつまでたっても戻ってこない。心配になってドアをノックし、声をかけました。すると、娘は少し驚いた様子で「大丈夫、お腹が気持ち悪いだけ」と答えました。その言葉には違和感を覚えつつも、私はそのままにしてしまいました。まさか、あの時点ではそれが娘の苦しみの始まりだとは思いもしなかったのです。

8年の月日と娘の変化

それから8年が過ぎました。今でも娘は完全に回復したわけではありませんが、少しずつ、確実に前進しています。この年月の中で私が学んだのは、親として最も大切なことは「無理に解決しようとするのではなく、娘が自分のペースで回復できるように支え続けること」だということです。過食嘔吐という摂食障害に立ち向かうことは、想像以上に困難で、時には心が折れそうになることもあります。それでも、私はこれまでの経験を通じて、娘を見守り、支えることこそが、最も必要なことだと実感しています。

摂食障害の現実と、その先に見える希望

実は、摂食障害という言葉を知ったのは、娘がこの病気に苦しみ始めてからでした。それまで、こんなに多くの人がこの病と戦っていることを、私はまったく理解していませんでした。しかし、今では少しでも多くの人々にこの問題を知ってもらい、少しでも勇気を持ってもらいたいと感じています。摂食障害はただの「食事の問題」ではなく、心の問題であり、誰でもなり得る病気です。そして、回復への道は決して一筋縄ではいかないけれど、それでも希望は必ずあるということを、私は娘の変化を見守りながら実感しています。

これから、私たち家族が歩んできたこの8年間の奮闘と、今感じている幸せについて、少しずつ書いていこうと思います。もし、このブログを読んでくださる方の中に、同じように悩んでいる方がいれば、少しでも力になれるような言葉を届けられたら嬉しいです。


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