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どうかモノレールよレールから外れないで!(文学フリマ東京36 参加記)

もう、ずっと不安だった。
無料配布予定だったフリーペーパーが全て角の潰れた状態で届いた日からずっと。(ちなみに印刷屋さんの神対応で2日後にすぐに新しいものが届いた)
何が不安だったかって、無事に文学フリマ東京に参加できるのかということ。体調を崩したくないし、本は無事に会場まで持っていきたいし、気温が高い予報だから汗だくになってもいい格好で、とか色んなことが心配で気になりだして、挙げ句の果てに、会場へ向かうモノレールがレールから外れたらどうしようとか思い出して、もう気が気ではなかった。
そんなだから、会場の自分のブースまで無事にたどり着いた時にはかなり疲れていた。が、ニヤニヤしてもいた。

はぁ、はぁ、た、たどり着いたぜ、(ひたいの汗を拭う)みたいな感じだ。

心強かったのは、仲間がいたこと。
いつもソロ参戦で、妻にスポットで店番を代わってもらうことはあったものの、開場から閉幕までブースに常に人がいるという状態を作れたことがなかった。
それが今回は最初から妻と、東京歌壇の東直子さん選歌欄の魅力あふれる歌人達が集まった短歌同人『号外』のメンバーがいたこと。
特に永井さんはずっと居てくれまして、お客さんの対応に追われるシーンも多かったですが、合間で短歌のことなどを話すことができて嬉しかった。
委託のお話を僕にしてくれて本当にありがとうございます。
『号外』も好評で、搬入分は完売!
僕も読まさせていただいてますが、素晴らしい歌とたくさんの思いの詰まった作品集です。
もっと多くの人の手に渡って欲しいと願っています。

自分の歌集は、文学フリマに参加してきた今までの中で最も多くの冊数をお買い上げいただけました。感謝です。
Twitterをフォローさせていただいている方から、クローズアップ現代を観て下さった方、完全にジャケ買いしてくれた方、じっくりと立ち読みして買うことを決めて下さった方、本当にありがとうございました。

また、すでにBOOTHなどで手に入れて下さっていて、お声をかけて下さった方も。フリーペーパーを手に取って下さった方も。
一人ひとりとの時間をこの一週間はかみしめていました。

手に入れた本を紹介します(順不同)

『号外』
「焚き火」第二号
仁尾智 猫短歌集『いまから猫のはなしをします』
文芸アンソロジーParfait The Second theme「柑」
『奇遇』
藤田描『ちんちん短歌 ちんちん編』
前回は隣、今回は背中合わせ、運命のブース配置でした笑
1988年生まれのアンソロジー『パチパチの会』
僕も参加しております。
桐島あお 第二歌集『保留音』
『胎動短歌』
700部完売ですって。めちゃくちゃすごいっすね!

それぞれの本の感想はまたいずれ。
次回11月の文フリ東京もすでに申し込みましたので参加します。

最後にお知らせです。
5月28日(日)21:00〜の『NHKスペシャル』に出演いたします。
クローズアップ現代から引き続き、短歌のこと、仕事や日々のことを取材していただきました。
僕だけでなく、素敵な歌人の方が多数出演されますので、ぜひご覧ください。

『NHKスペシャル』
響きあう歌 -コロナ禍 喪失と再生の物語-
5月28日(日)21:00〜21:50放送


かつてない「短歌ブーム」が起きている。SNSでは毎分ごとに短歌が投稿されているという。若者たちは「歌会配信」などを行い、短歌は一過性のブームを超え、1300年の歴史上かつてないレベルで日本人の暮らしに定着しつつある。『ほのほのとマスクの外は春になる冷たい冬を知らぬくちびる』31音の短歌から“コロナ明けの春”を生きる人々の心を見つめる。



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