![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/99864030/rectangle_large_type_2_6499402ceeb0d997785124280a3f9148.jpeg?width=1200)
カスタマーハラスメント(カスハラ)のチェックシート会社版と従業員版
中小企業の労務顧問をしていますひらジムです。
医療機関のお客様で多かったカスタマーハラスメントの相談。ここ数年は一般企業でも増えてきています。ハラスメントについて、「やめてください」と言える雰囲気ができてきた影響でしょう。
今日は「カスタマーハラスメント」に悩む企業様向けに、
まずやることとして
「会社版」「従業員版」のチェックシートをご紹介します。
カスタマーハラスメントとは・・・
カスタマーハラスメントとは、顧客からのクレームすべてを指すものではありません。
顧客からのクレームには、
商品やサービス等への改善を求める正当なクレームがある一方で、
過剰な要求を行ったり、商品やサービスに不当な言いがかりをつける悪質なクレームもあります。
不当・悪質なクレーム、いわゆるカスタマーハラスメントから
従業員を守る対応が求められます。
![](https://assets.st-note.com/img/1708577897760-kFnhUPj5wb.jpg?width=1200)
ひらジムは、カスタマーハラスメント(以下、「カスハラ」)についてのチェックシートを作成しています。
カスタマーハラスメント対策チェックシート
【①会社のチェックシート】
①事業主の基本方針・基本姿勢の明確化、従業員への周知、啓発
□組織のトップ(代表取締役や役員)が、カスタマーハラスメント対策への取組の基本方針・基本姿勢を示しているか。
□会社としての基本方針・基本姿勢について、従業員に周知・啓発、教育を行っているか。
②実態の把握
□顧客等からのハラスメント発生状況の実態について、把握しているか。
□顧客等からのハラスメントについて、従業員が会社に求める対応や取組について、把握しているか。
③必要な体制の整備、対応マニュアル等の作成
□顧客等からのハラスメントについて、対応策の検討を行う部署や委員会はあるか。
□どのような行為を顧客等からのハラスメントとして整理するのか、その基準を示し、従業員に周知・啓発、教育を行っているか。
□監視カメラの設置、警備担当者の配置等、保安体制は整備されているか。
□最寄りの警察等の連絡先は周知されているか。
□顧客等からのハラスメント対応マニュアルを作成しているか。
□顧客等からのハラスメント対応マニュアルに沿った従業員の教育訓練を行っているか。
□事案発生時の社内報告・連絡・相談システムが確立され、周知しているか。
④相談体制の整備
□相談窓口の設置、相談対応者・担当部署を明示し、周知しているか。
□相談対応者が相談対応における留意点等を記載したマニュアルを作成しているか。
□被害にあった従業員に対するメンタルケアの体制は整っているか。
⑤顧客等からのハラスメントが生じた場合の対応
□顧客等からのハラスメントを停止させる措置を講じたか。
□事案に係る事実関係について、従業員、顧客等から迅速かつ正確に確認したか。
□顧客等からのハラスメントが生じた事実が確認できた場合、一人で対応させない、上司が代わって対応する、メンタルヘルス不調への相談に対応するなど、必要な措置を講じているか。
□同様の問題が発生することを防ぐ再発防止策を講じたか。
□マニュアルに基づき対応した事案が適切であったか事後的に検証したか。また、定期的に見直す仕組みがあるか
⑥プライバシーの保護、不利益取扱いの禁止
□相談者等のプライバシーを守るための必要な措置を講じ、従業員に周知しているか。
□相談したことを理由とする解雇その他の不利益取扱いをされない旨を定め、従業員に周知しているか。
⑦その他環境面に関すること
□顧客等からのハラスメントの予兆となるような情報、雰囲気を日頃から把握しているか。
□従業員の接客は適切か、接客についての必要な教育訓練を行っているか。
□過度に「お客様第一主義」に偏り、顧客等からのハラスメントを容認する風土はないか。
カスタマーハラスメント対策チェックシート
【②従業員のチェックシート】
□顧客等からのハラスメントに関する会社の基本方針・基本姿勢を認識しているか。
□顧客等からのハラスメント対応マニュアルを認識しているか。マニュアルに基づき対応しているか。
□顧客等からのハラスメントの発生原因となるような言動はないか。
□顧客等が快適に商品やサービスを受けられるような対応(商品やサービスに
関する知識を含む)ができているか。
□会社の顧客等からのハラスメント相談窓口を知っているか。
□顧客等からのハラスメントが発生した際の報告・連絡・相談システムを知っているか。
□顧客等からのハラスメントに係る同僚・部下からの相談に応じているか。受けた相談について上司や人事労務担当部署に報告・相談しているか。
□同僚が顧客等からのハラスメントを受けている状況を黙認していないか。
□自身が顧客等からのハラスメントを受けた場合、一人で抱え込むことなく上司や人事労務担当部署に報告・相談しているか。
★他にも付け加えていける項目があると思います。
【留意点】部下をカスハラから守らなかったことなどがパワハラと認定された事件
カスタマーハラスメントの対応によっては、
会社が従業員を守っていないことは、
安全衛生の観点から問題になります。
理不尽なクレーマーに対して会社は
毅然とした対応をしていっていただきたいです。
カスタマーハラスメントの判例:
カスハラから部下を守らなかったことなどがパワハラと認定された判例
甲府市・山梨県(市立小学校教諭)事件
https://www.zenkiren.com/Portals/0/html/jinji/hannrei/shoshi/09254.html
厚生労働省:カスタマーハラスメント企業対策マニュアル
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf
★カスタマ―ハラスメントについてのご相談はコチラへ↓
いいなと思ったら応援しよう!
![ひらじむ|社労士×Webライター](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/168334789/profile_0e5daddf673cd69dff0b0548a2128b4d.png?width=600&crop=1:1,smart)