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人生の経営哲学。

どうも、名古屋のフリーライターの平井です。

皆さんは、自分の人生をどのように考えていますか? 

できれば、人並み以上に、愉快で、充実した人生を過ごしたい。そんな風に思っている人が大半だと思います。

すでに40代後半に差し掛かり、折り返し地点を迎えた僕だって、残りの人生を実りあるものにしたい。

だけど、それって、なかなか難しいですよね。学校の頃のように「決まった正解」があるわけじゃないですから。

憧れのAさんと同じ道を歩くのは無理だし、そのAさんにだって、迷いや葛藤は必ずある。成功者ほど苦悩しているというのは、よくある話です。

じゃあ、どうすればいいのか。最近、そんな迷える人の「人生の羅針盤」になりそうな一冊を見つけたのでご紹介してみようと思います。

山口周さんの書いた『人生の経営戦略』です。

ご存知の方もいるかもしれませんが、山口さんと言えば『ニュータイプの時代』など、ビジネス書界隈では有名なヒットメーカー。最近出されたこの『人生の経営戦略』もご多分に漏れずと言いますか、やっぱり「なるほど!」「そうか!」と思わず唸りたくなる内容が盛りだくさんの一冊になっています。

せっかくなので、ちょっと見出しだけ引用させていただくと…。

・「頑張る」は「楽しむ」に勝てない
・才能より「長く続けられるかどうか」が大事
・「打率」よりも「打席の数」を重視する
・大量のガラクタを生み出すのが戦略の前提
・「すぐ役立つもの」ばかりに手を出すのは危険
・経験とは「良質な失敗」のこと
・「全部うまくいっている」は危険な兆候
・コンフォートゾーンを抜ける
・「みっともないこと」をしているか?

どうでしょう。こうやって各節のタイトルを並べてみるだけでも、色々と学びや気付きがあるという人も多いはずです。

僕も最近はだいぶ年を取ってきたせいか、「コンフォートゾーン(ストレスや不安を感じずに過ごせる心理的な領域)」で安住しがちな気がします。もちろん「年相応に無理しない」ことも大事だったりしますけどね。

個人的には「成功者ほどオプション・バリューを確保している」という項目を興味深く読みました。

 私たちは失敗者の伝記を読みません。読むのは成功者の伝記だけです。そこに「リスクを取って起業した」とあれば「なるほど、成功者はやはりリスクを取っている」と考えてしまうわけですが、これは統計学でいう「生存者のバイアス」の典型です。
 実際のところはむしろ逆で、成功者ほど、オプション・バリューを保ちながら、リスクをコントロールして起業しているのに対して、失敗者ほど大胆にリスクを取ることがわかっています。

リスクを取って大胆に起業したと喧伝されている起業家やアーティストの多くが、実は大学を「退学」ではなく「休学」にして起業していたり、本業を持ちながらチャレンジしていたりする。そんな事例がいくつも紹介されていて、改めて「オプションを持つことの重要性」を痛感しました。

とかく「選択と集中」が持て囃されがちですけど、集中投資は過剰なリスクを取っている分、はねた時にデカいだけであって、したたかに他の選択肢も用意しておくことが大事だなと。決して替えが効かない「一度きりの人生」の選択においては、特にそうかもしれないな、と感じました。次善の策をちゃんと確保しておいた方が、挑戦も大胆にできますしね。

僕みたいな「今まさに中年真っ盛り」という人が手に取っても学びが多い一冊ですが、できればもっと若い世代、20代~30代前半の方に手に取って欲しいですね。僕が個人的に座右の書のひとつに挙げている『イノベーション・オブ・ライフ』の一節なんかも紹介されていて、きっと今後の人生を好転させるきっかけになるんじゃないかと思います。ぜひ良かったら読んでみてください。

というわけで、久しぶりの読書の話題でした。余裕があれば、こんな感じの書評も定期的にアップしていきたいんですけど、今はあんまり余裕がなくて……。また気が向いたら最近読んだ良書をご紹介してみようと思います。


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