【共同執筆】雑学連想ゲーム#7【水島ひらいち】
前回の記事はこちら。
涼:
親父っていう言葉を見てしばらく実家に帰ってねえことを改めて思い出したわ。
この雑学を見んかったら危うく一生帰らんとこじゃったで、ありがとうな。
親父の対義語はお袋になるんじゃけど、これって冷静に考えたら意味わからんよな。袋て。ということで諸説ある由来を説明させてもらうわ。
母親が金銭や貴重品を袋に入れて管理していたことから来ている説。
子宮を袋と呼んでいたから母親そのものをお袋と言うようになった説。
子は母親の懐で育つから「ふところ」が訛って「おふくろ」になった説。
こんなところじゃな。
俺は自分の親に対して「親父」も「お袋」も使ったことがないんじゃけど、ある日急にこの呼ばれ方をされるようになったらどんな反応をするんじゃろうな。今度八重の母さんに使ってみようかな。
八重:
うちの母親に使ってみたら「急にこの呼ばれ方をされた反応」っていうのと「実の子じゃない人にこの呼ばれ方をされた反応」の二重の反応が返ってきて正確なサンプリングにならんけん。笑
父親の陰嚢に子種がセットされとるっていう意味では父親もお袋ではあるけどな…ってこれは流石に駄目か…。
袋…で思い出した胃袋の話。
牛の胃袋って4つあるとか言うけど、生物学的には第1~第3の胃袋は胃じゃねぇらしいな。人間で言うところの食道が進化したものがミノ、ハチノス、センマイで、ここを順繰りに通って反芻を繰り返して、第4胃のギアラで消化するって感じじゃな。
ちなみにギアラの名前の由来に、「戦後お金の代わりにホルモンを給料(ギャラ)としてもらっていたから」っていうのがあるよな。一人で連想させるけど、古代中国で貝殻を貨幣として使用しとったけん貝偏が金銭に関する漢字になっとるっていうのと似た理論じゃが。
涼:
ストレートに金玉袋と言わん辺りがウィットに富んどるし、知的な下ネタはセーフでええよ。
給料と言えば、英語でsalary(サラリー)じゃな。
サラリーマンはsalaried man(給料を貰って働く人)から来とる。
そんなsalaryなんじゃけど、これの語源はラテン語で「塩」を意味する"salarium"が由来で、お金の代わりにホルモンをもらうずっと昔の古代ローマ時代に塩を給料として支払っとったんよな。当時は塩が貴重じゃったけんそれで成り立っとったわけじゃな。
今のご時世で給料を塩にするって言われたら、せめてホルモンもつけてもらわんとやってられんわな。
八重:
塩を給料にしとるっていうと中学の時の塾講師を思い出すよな。
昼過ぎから夜10時まで一人で塾を切り盛りしとるけんメシの時間が全く取れて無さそうで、裏で勝手に「塩を舐めて凌いどんじゃろ」って話しとった先生。
ラテン語…で思い出した雑学が一つあったけん紹介させてもらうわ。
ドイツの車メーカーであるアウディあるじゃろ。あれの社名の由来ってAudi(ラテン語で『聞く』)から来とんじゃで。オーディオと同じ語幹じゃな。
裏取りするために調べてみたら、どうやら創始者のアウグスト・ホルヒが「自分の名前を活かしたい」っていうことで、ドイツ語で『聞く』を表すホルヒェンをラテン語で言い表したアウディにしたらしいわ。
もしもの話じゃけど、創始者が自分の名前をそのまま使いたい!って言ってホルヒにしたら、またブランドの成功も違っとったかもしれんな。
~続く~