その時あなたは何してた?: 1993年 野球人気に陰り⁉
Jリーグが産声をあげた1993年、地上波では毎日巨人戦のナイター中継を行っていました。それなのに野球人気に陰り?・・・
1993年の新語流行語大賞は「Jリーグ」受賞者は川渕チェアマン(初代)でした。
主な出来事は、オードリー・ヘプバーンが死去、サッカー「Jリーグ」開幕、徳仁皇太子御成婚、北海道南西沖地震、細川内閣発足で55年体制崩壊、冷夏で米不足、オスロ合意、ドーハの悲劇、田中角栄が死去、マンデラとデクラークにノーベル平和賞などでした。
1993年:「野球人気に陰り?」
この年開幕したJリーグは、プロスポーツの人気にどのように影響したのか、野球は、サッカー人気に押されて人気に陰りが見えたのか?
93年時点でプロ野球の人気に陰りや危機感が表面化したようには見えませんでした。70年代から90年代までは、プロ野球中継は地上波の優等生でした。
ハード面では、カメラのマルチアングル化が進んだ他、テレビ朝日では野村克也氏の解説のもとで「ノムラスコープ」という中継画面にストライクゾーンを9分割したものが表示され、配球予測の手法が導入されました。
また、巨人戦のナイター中継では、21時前の中継終了時点で、試合が続いていた場合には、最大で30〜60分の中継延長オプションを設けた対応をしていたものでした。
(21時以降の番組は、順次繰り下げの放送形態。今の若い人は、地上波からBS放送に引き継ぎという番組形態なら知っているでしょうが。。。)
最近でこそ、プロ野球関係者の中にも少年野球の衰退を憂い、危機感を口にする人が出てきていますが、93年時点で危機感をもっていた人はいなかったと思います。
2001年まで巨人戦はほぼ全試合が地上波中継
2001年以降、徐々に中継は減り始め、2010年には32試合と激減し、2015年はわずかに7試合だったそうです。それでも2001年までは、全試合が地上波で中継されていたのであり、1993年時点で「人気に陰り」というのは当たらないように思いますよね。
ちょっとここで、高校野球の球児数を見てみましょう。
ここに高野連のデータを使った野球部員数の推移と競技人口率のグラフを示しました。
競技人口率というのは、じーじが勝手に高校生1000人当りの野球部員数という指標を作ってみたものです。
グラフを見ていただいたら分かるとおり、1993年にJリーグが開幕した後も実は、高校球児は増え続け、競技人口率は上がり続けました。
じーじは、これをプロスポーツが増えたことによる相乗効果だと思っています。
プロサッカー(Jリーグ)が加わった相乗効果で老舗プロ野球を夢見る高校球児が増えたのだと思います。
競技人口率は、1993年の27.72から上がり続けて、2006年に45を超えました。そこから約10年、高い競技人口率を維持してきましたが、とうとう2016年をピークに競技人口率も野球部員数も減少傾向が鮮明になりました。
何となく人口動態と似たような傾向を示していることに気が付きますよね。もしもP.F.ドラッカーさんが、日本の「野球」の将来を既に起こっている未来として予想したら?
1993年に「野球人気に陰り、20年後に競技人口のピークを迎えるのは、既に起こっている未来だ」と言ったのでは?
現在、競技人口率が減り始めたことで部員数の減少が加速しています。
動画を見ていただくと小林さんが解説していますが、中学校の軟式野球部数が激減していることからもこの傾向は続くでしょう。
年数引く15が、1年生が生まれた年、年数引く17が、3年生が生まれた年ですから、2016年のピーク時の高校球児というのは、2000年前後に生まれた子供たちということです。
1973年をピークに出生数は一貫して減り続けてきたことから、分母そのものが減っているので、競技人口率が減ることは、野球部員数の減少を加速させるので、致命的です。
1993年のJリーグ発足後、地上波での巨人戦中継の視聴率は、きっと低下傾向を示していたと思います。
プロ野球の視聴率は、1960年代をピークに1970年代、80年代と一貫して低下傾向にはあったのだと思います。
それでも2001年まで巨人戦は全試合が地上波で放送され続けました。
つまり、顕著な視聴率低下や急激な低下ではなく、徐々に徐々に1993年頃から実は低下傾向が鮮明になっていったのではないかとじーじが勝手に思っているのです。
では、1993年頃の変化とは何だったのか?
それは、テレビでプロ野球を熱心に見て、応援する一般ファン(お茶の間ファン)が減りだしたということではないのでしょうか?
今でも球場に足を運ぶコアなファンは増えているので危機感は共有されていないかもしれません。
ましてや1993年の段階では、プロ野球を夢見る高校球児が増え続けていた訳ですから、危機感は先送りされたと思います。
一方、Jリーグは、プロ野球と違って、後発ですから競技人口の大切さを意識した組織の階層構造を作り上げ、指導者育成に熱心に取り組みました。
一方、野球は、根性論と体罰という古い体質の指導者の問題が未だに報道され続けています。
昔は、広場に集まれば三角ベース、野球が子供の遊びの中心でしたが、昔のように野球をして遊ぶ場所が減ってきた「遊びの環境問題」や「競技人口問題」に直面しています。
つまり、今日対策を打っても、成果が出るのは20年後だという人口問題と同じ問題に直面しているのです。
野球人気・野球人口の回復には、27年間の問題先送りは、実に大きかったと思うのですが?
後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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