【じーじは見た!】前編:次期教育振興基本計画の検討状況を見てみた⁉️
心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️
じーじは「教育」こそが日本復活の鍵だと思っています。
できたら子どもだけではなく、子育て中の親の世代、子育てが終わった祖父母世代までも対象とした再教育をできたらいいのになと思っています。
SNSの世界では、徐々にではありますが「みんなと一緒が一番」教育や「早く覚えたことをテストで競争」教育を変えていきたいといった動画や情報が溢れ始めています。
ただ、頭では理解している親世代も増えてはいるものの、同調圧力の前に行動は躊躇しています。先生も同じです。
つまり問題は建て前や頭での理解は別として「教育」そのものの変化が遅いことです。
そんな大変革、先生は大変でしょうね。教育委員会も前例踏襲の不文律があるので実際にやるとなれば大変でしょう。
だから本当は「教育基本法」にまで手を付ける必要があるのでしょうけど、そんなことを待っていてもいつのことになるか?
まずは文科省の改革派に期待するしかないのかな?
そんな訳で今回は「次期教育振興基本計画の検討状況」を見てみることにしました。ちょっといつもよりも文字数が多いかもしれません。すいません。
✅今の教育基本法に書かれていること
事務方が準備をしてくれている「次期教育振興基本計画について(答申) 参考資料・データ集」からポイントを見ていくことにしましょう。
まずは、教育基本法の精神を示してくれています。
前文
我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。
我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。
(教育の目的)
第一条 教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
(教育の目標)
第二条 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んず る態度を養うこと。
三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
※本当にいいこと書いてありますよね。
✅教育振興基本計画とは?
平成18年に全面改正された教育基本法に基づき、政府が策定することになった「教育中計」とでも言える総合計画のことが「教育振興基本計画」です。
平成20年7月に初めての教育振興基本計画(平成20年度~平成24年度)を策定、平成25年6月に第2期計画(平成25年度~平成29年度)を策定、現在は、第3期計画(平成30年度~令和4年度)が終了して、第4期計画(令和5年度~令和9年度)の発表準備がされています。
日本にとってあらゆる面でこれからの10年はとても大切な10年になると思います。
特に「教育」は、教える教師側にも変革を求められています。
これまでは教育目標である「個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養う」が実は軽視されてきました。
教える側の都合もあったのでしょうが、ブラック校則に代表されるように生徒を管理することが重視され、決められたとおりにやることやみんなと一緒が大事と教え、創造性よりも記憶力、自主性よりも同調性を最優先する教育をしてきました。
これをどこまで変えていけるのか?
教育改革の方向性は明確なのだと思いますよ。一体どんな中期計画になっていくのでしょうか?
✅第3次教育振興計画の振り返り
まずは過去の反省が大切です。
第3次教育振興計画では、21個の目標とそれを達成するための※KPIを設定していました。どんな項目が設定されていたのか?ちょっと長くなりますが列挙してみますね。
※KPI(Key Performance Indicator)とは、目標を達成するための重要な評価指標を意味し、達成状況を定点観測することで、目標達成に 向けたパフォーマンスの動向を把握できるものです。
1)OECDのPISAの成績を世界トップレベルで維持(19項目のKPI)
・・・確かな学力の育成という目標のKPI
2)子供たちの自己肯定感の向上・いじめの減少(11項目のKPI)
・・・豊かな心の育成という目標のKPI
3)子供たちの体力水準の維持・向上(9項目のKPI)
・・・健やかな体の育成という目標のKPI
4)授業外学修時間の増加
・・・問題発見・解決能力の修得という目標のKPI
5)将来の仕事に関することを意識する高校生の割合の増加(9項目のKPI)
・・・社会的・職業的自立に向 けた能力・態度の育成という目標のKPI
6)子育ての悩みや不安を相談できる人がいる保護者の割合及び地域の行事に参加している児童生徒の割合の増加
・・・家庭・地域の教育力の向上、学校との連携・協働の推進目標のKPI
以上の6項目の目標が①「夢と志を持ち、可能性に挑戦するために必要となる力を育成する」という基本方針に対応している。
7)高校生・大学生の海外留学者数の増加
・・・グローバルに活躍する人材の育成という目標のKPI
8)博士取得者数及び大学発ベンチャー設立数の増加
・・・大学院教育の改革等を通 じたイノベーションを牽引する人材の育成という目標のKPI
9)東京オリンピックの金メダル数
・・・スポーツ・文化等多様な分野の人材の育成という目標のKPI
以上の3項目の目標は②「社会の持続的な発展を牽引するための多様な力を育成する」という基本方針に対応している。
10)学習を通じて身に付けた知識・技能や経験を活かした場面の増加
・・・人生100年時代を見据えた生涯学習の推進という目標のKPI
11)学習を通じて身に付けた知識・技能や経験を地域や社会での活動に生かしている者の割合の増加
・・・人々の暮らしの向上と社会の持続的発展のための学びの推進という目標のKPI
12)大学・専門学校等での社会人受講者数の増加
・・・職業に必要な知識やスキルを生涯を通じて身に付けるための社会人の学び直しの推進という目標のKPI
13)学習やスポーツ、文化等の活動の機会が確保されていると回答する障害者の割合の増加
・・・障害者の生涯学習の推進という目標のKPI
以上の4項目の目標は③「生涯学び、活躍できる環境を整える」という基本方針に対応している。
14)児童養護施設やひとり親家庭、非課税世帯の子供の大学進学率向上
・・・家庭の経済状況や地理的条件への対応という目標のKPI
15)特別支援教育の個別の指導計画等の作成を必要とする児童等のうち実際に作成されている児童等の割合
・・・多様なニーズに対応した教育機会の提供という目標のKPI
以上の2項目の目標は④「誰もが社会の担い手となるための学びのセーフティネット を構築する」という基本方針に対応している。
16)特別免許状(特に小中学校)の授与件数
・・・新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導体制の整備等という目標のKPI
17)児童生徒一人当たりの学習者用コンピュータ数および超高速インターネットの整備率の向上
・・・ICT利活用のための基盤の整備という目標のKPI
18)公立学校や国立大学等における計画的な老朽化対策
・・・安全・安心で質の高い教育研究環境の整備という目標のKPI
19)学校管理下における死亡事故のゼロ化
・・・児童生徒等の安全の確保という目標のKPI
20)国公私立大学の寄付金受入額の増加
・・・教育研究の基盤強化に向けた高等教育のシステム改革という目標のKPI
21)海外に対する教育事業に参加した日本側及び相手側の教職員・学生・児童・生徒の数の増加
・・・日本型教育の海外展開と我が国の教育の 国際化という目標のKPI
以上16番から21番の6項目の目標は⑤「教育 政策推進のための基盤を整備する」という基本方針に対応しています。
具体的な定量数値を追いかけている項目もありますが、どこまで数値を高めるのかを言い切っていないので、いつまでにどこまでもっていこうと思っているのかが実に分かりづらいです。
実績を反省しづらい、要するに反省しなくて良い計画のようです。
少し分かり易く解説している資料を抜粋して後編で確認してみましょう。
☆☆☆
(感謝)
▼きしゃこく先生のしゃかせん「Real World Teacher」と「您是老師」でじーじの記事を紹介いただきました。きしゃこく先生、ありがとうございます。
この記事は将来人口推計の9種類の推計に注目してみたものでしたが、せめて出生高位仮定の出生率1.6くらいには反転させないと2100年の日本の人口は今よりも半減以下になりそうです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
よろしかったら「スキ」🤍ポッチンをお願いします😊😊
コメントなんかいただけたら、飛び上がって喜んじゃいます😂😂
▼その時あなたは何をしていましたか?
▼「じーじは見た!」シリーズのサイトマップができました。
▼Z世代応援団のじーじをよろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?