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先生のあり方を考えるー「まずは聞く」からはじめるー若松俊介さんの場合

まずは聞くから始める

「どうしたの?」
「どうしたい?」
「どうすればうまくできる?」
「どうやったらできる?」
「なんのためにするのかな?」
「先生にできることは何かある?」

若松俊介さん ✖️ #nonameschool の、オンラインセミナー presented by ざるさん

子どもたちに問いかけることで、子どもたちの「自分事」につなげていくことに、着目されている若松さん。

7月12日現在、最新刊はsold outです。若松さんの語りは、穏やかな関西弁です。この姿から、子どもたちと若松さんの距離感と、距離感の中にある温かさが伝わってきました。

この距離感の背景には、若松さんご自身が、「がんばりすぎた」過去をおもちだったから。

若松がんばりすぎ

若松さんが示されたことは、悪いことですか? おそらく、どんな方が見ても「先生として頑張っておられたこと」が伝わってきますよね。

きっと、がんばりすぎたことで、ご自身のバランスを崩されたのかも知れません。

もしかしたら、「学級の子どもが思い通りにならないことが怖い」とか、「思った通りに授業が運ばなかったらどうしよう」とか、そういう恐れがあったのかもしれませんね。

とにかく若松さんは「自分のどこがいけないのか振り返るくせ」がついたとおっしゃいました。

これをお読みいただいている方は、いかがでしょうか。

ちなみに僕自身は、大きく首を縦にふるくらいありました。行事で忙しい時でも、一度対外的な業務を済ませた後に学校に帰り、1人で学級通信を作っていたことが懐かしいです。それはそれで、楽しかったんですけどね(笑)


「まずは聞く」から始めると、教師の仕事はどう変わるの?

教師の仕事が「教える」「まとめる」「しつける」「引っ張る」ではないとするならば、従来の教師の仕事のイメージと、若松さんが思い描く教師の仕事は、大きく違うものと言えそうです。

若松さんの言葉をお借りするならば、教師の仕事は

子どもたちの失敗が解を作る「解」を更新していくことを支える

です。学校は「安全に失敗していいところだからね」と、僕は子どもによく話していました。

いつの間にか、失敗を回避させるような行動、失敗から学ぶことができないようにさせてしまっていた、なんという節はありませんか?

「支える」

この言葉は、すごく簡単に使われますが。先生の仕事として、とても楽しく、でも辛抱強く。簡単にはできない。できたと思っても、できてない。だからこそ、ここにやりがいがあるんですよね! 

教えるやりがいから、支えるやりがいへ

教師が困っていることが、子どもたちも困っているのか?

これはよくあることです。

子どもが話題にしないから、先生が話題にする。(例えば、あいさつ、給食、掃除などなど、学習のことでもいいですし)

それもいいでしょう。若松さんと僕との中での共通認識は下のようです。

クラスの中には、たとえ1人だとしても、自分たちの生活課題に目を向けていることがある。1人でもいいから話題にしだしたら、それってどう言うこと?と、広げていく。

これって、やっぱり「まずは聞く」。小さな声でもできるだけ落とさないように拾う。

ここにいくまでに、おそらく若松さんは暮らしの中で、たくさんのタネを巻いていらっしゃると思います。

毎日の語り、日々の授業の中で、折に触れて、学級通信や掲示物で…

子どもたちが関心をもてそうなタネをまき、水をやることが「まずは聞くから始める」ということではないでしょうか?

こんなことをしていると当然出てきますよ。

「うまくいかない」ときどうするの?

という疑問。うまくいかないところだらけですよ(笑)

それでも、「うまくいかない」という状況の声を聞く

「まずは聞くから始める」 なんですよね!

「まずは聞くから始める」と、そりゃ子どもだって人間ですから、先生の思う通りになんて100パーセントなりません。

でも、子どもたちが自分の思い通りにならなかったとしても、例えばはちゃめちゃに元気なクラスを担任したとして、

元気なクラスは一緒に考えても相変わらず元気は元気だけど、
自分たちで考えたっていう達成感は子どもには残る

なんかわからないけど、先生は子どものこと大切にしてくれているなという気持ちは、保護者には伝わる!

んですよね。

教室の外からの見た目だけ整えようと思えばいくらでも

いやあ、厳しいこと・言いたいこと言っちゃいました

ここに惑わされてしまうんですよね。教室のそとからの見た目。見た目なんて、いくらでも作れるんですよ。

「かわいいは作れる」っていうCMあったでしょ?

「教室の外から見たの見た目」はこうしないと、こうあるべきからの塊。

そこから卒業することが、「子どもが自分の世界を自分で広げていくことを大事にしている」ということなんです、

教育に関心のある人が子どもと関わる現場では

僕は今、「放課後子ども教室」の教室長をしています。ここで関わってくれる方は、子どもに関心のある人。つまり先生ではないんです。

1人の子どもと自分、という関係性を上手に作ることのできる、素敵な人たちが集まってくれています。毎日が楽しいです。

1つだけ課題があるとするならば、1対Nの関わり。そんな中でも、how toを教えるより大事にしたいことがあります。それは

僕が話すときの子どもの姿を見ていてくださいね。僕の話すトーンやスピード、表情などが、子どもにどう伝わっていくか、見ていて教えてくださいね。

毎日僕にとっても試練です(笑)
自分自身は、センターの長として、管理する立場も楽しんでいます。そこでも、「子どもの様子からメンバーが学びを得られる」ような、実践を重ねますね!

蛇足 言葉にならないけど…

・毎日、「今日どうだった?」「困ったことなかった?」と聞いています

・とりあえずできるところから

・次の年に、自分を求める、今の一年だけ楽しくても、いかん

・自分をどんどん消していく作業をしていく

・みんなの質問から、見つかることがある

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いわたつ
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